Why 3 ? ページ50
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状況が読み込めないまま
目を細めてキッチンを凝視していれば
樹が色鮮やかに盛られたサラダのお皿を
持ってやってきた。
｢あ、壱馬さん、起きたんだ｣
｢おん、つい、さっき｣
(てか、俺が寝てた間に何が起こってるん)
本格的な広島焼きとサラダがテーブルに並び
メンバー達は普段は食べられない料理に
ウキウキしながら食べるのを待っている。
俺は頬を指で掻いて未だに状況を把握出来ずに
その場に突っ立って
テーブルの上にある料理を眺めていた。
すると、いつもと違うひとつの変化に気付く。
｢……………。｣
(箸の数、何時もより多いし)
さっきの声の正体は何となく、
いや、本当は分かってる。
でも、素直には認めたくなくて
気づいてない振りをして目を逸らしていた。
それでも、やはり事実は変わらない。
明らかに一人分多く置かれた箸の数。
｢……………。｣
(ほんまに、何があったんや)
｢あっ、壱馬！｣
ガシガシと頭を掻き乱しては
大きな溜め息が溢れた。
すると突然、ポンと軽く肩を叩いて
そのまま腕を回してきたのは北人で。
にやにやと嫌みな笑いを浮かべ、
俺を見つめるなり口の端をゆっくりと上げて、
｢はい、バトンタッチ…！｣
｢いや、バトンタッチって、何なん？｣
思わず顔を寄せてにやつきながら言った北人に
状況が把握仕切れず苦笑いを浮かべれば、
｢まだ、取り皿足りないから…｣
｢壱馬行って、持ってきてよ｣
｢は！？｣
｢何でやねん、お前が行けや！｣
(だから変に煽んなって)
明らかに俺をキッチンに向かわせようとする
北人は確信犯。
その証拠に、
にっこり笑いながら目配せをした北人は
俺に断る隙を与える気は無いらしく…
｢あー、洗濯物、疲れたなぁ…｣
｢………っ！｣
(コイツ、ほんま…)
わざとらしく棒読みで言って
自分の肩を叩く仕草をする。
どうやら朝の一件を根に持っているらしく、
俺は反論出来ず唇を噛み締めた。
｢お前、後で覚えとけよ｣
不本意ながらも渋々俺がそう言えば、
北人は特に何のダメージも感じてない様子で
それがまた俺を苛々させた。
L O V E.
Story 12 Why?
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やよい(プロフ) - ryoさん» こんばんは、コメントありがとうございました！何だかすごく褒めて頂き光栄です(>_<)ありがとうございます、嬉しいです。これからも更新頑張りますのでよろしくお願い致します！ (2020年3月17日 23時) (
レス) id: d2cb7d4c05 (このIDを非表示/違反報告)
やよい(プロフ) - ちなつさん» コメントありがとうございます！すごく昔に書いたお話のリメイクなので自信無かったんですが、気に入ってくださって嬉しいです(^^)実は、私もちなつさんのお話私読みに行かせてもらってます。笑 なのですごく嬉しいです！ありがとうございます！ (2020年3月17日 23時) (レス) id: d2cb7d4c05 (このIDを非表示/違反報告)
やよい(プロフ) - まりさん» コメントありがとうございます！一気読み、是非ともしてもらいたい。笑 なので私も更新頑張りますね(^-^) (2020年3月17日 23時) (レス) id: d2cb7d4c05 (このIDを非表示/違反報告)
ryo(プロフ) - 初コメ失礼します。とても素敵なお話で、とても楽しみに読んでいます。ちゃんとした小説を読んでいるようで文章力の高さに感心致しました。これからも素敵なお話沢山作って頂けると嬉しいです！ (2020年3月17日 19時) (レス) id: cb9873671c (このIDを非表示/違反報告)
ちなつ(プロフ) - めっちゃ面白いです！この作品大好きです！ (2020年3月17日 0時) (レス) id: e54f0cecc3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：やよい
| 作成日時：2020年3月16日 16時
