Why are you here 2 ? ページ18
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コンビニで会った帰り道。
二人同時にエレベーターに乗り込んだ後、
彼女の名前を初めて口にして振り返ってみれば
頬が赤く染まるのを知られたく無かったのか
彼女は、わざとらしく髪をとかして
それを隠すような仕草を見せた。
急に名前を呼ばれて驚いたのか、
理由は不確かだった。
ただ、それでも不自然なその仕草に
俺は何故だか頬が少しだけ緩むのを感じた。
「……………」
(いや、別に深い意味は無いけど)
そんな事を考えながらも
用意されたステージに立ち
スタッフさんと軽い確認を交えながら
マイクを握りしめた。
一度、小さく息を吐いて
メンバー達のスタンバイを確かめてから
正面に視線を合わせて見れば、
収録を観に来ていた観客からは
一際大きな声援が上がった。
｢こんにちわー！｣
そう言って軽く手を振り笑えば、
ファンの子達は沢山のメッセージボードや
俺達のフェルトを両手に掲げて声援をくれる。
そこまでは、いつも通りの光景だった。
｢それではリハーサル始めまーす！｣
スタッフさんの掛け声に頷き、
ぐるりとメンバー達を見渡し合図を送る。
それを、きっかけに流れ始めたイントロ。
そのメロディを聞いてファンの子達が
リズムに合わせてこの場を盛り上げて…
｢……は？｣
本番とは違い、
少しだけ照明の暗いステージ上で
マイク片手にリズムを刻み
ぐるりとギャラリーを一望した瞬間、
放心状態になった。
何故なら、
此処に居るはずのない人物の存在を
ばっちりと俺の視界が捕らえたからだ。
｢………………。｣
(いや、待て待て、あり得へんやろ)
両手で遠慮がちに
小さめのメッセージボードを持つのは
紛れもなく、あの年上彼女だった。
俺達の曲をまともに知らない為なのか、
いまいち周りに溶け込めていない姿が
視界に飛び込んでくる。
これはただの目の錯覚なのか、
それとも悪い冗談か？
はたまた新手の嫌がらせか…
｢嘘やろ…？｣
(勘弁してや、ほんまに)
小さく悪態を吐いてから、
はぁ…と重い溜め息を溢しては
マイクを持っていた手はだらしなく下がり
空いていた片手で顔を覆った。
俺の名前も知らんかったくせに、
何で此処に居るん…？
と、頭の中は混乱する。
ただ、その間にも演奏は進み
俺はマイクを持ち、しぶしぶ歌い始めた。
そんな俺は、案の定、
上の空でリハーサルを終える事となった。
やっぱり変な女！！
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やよい(プロフ) - ryoさん» こんばんは、コメントありがとうございました！何だかすごく褒めて頂き光栄です(>_<)ありがとうございます、嬉しいです。これからも更新頑張りますのでよろしくお願い致します！ (2020年3月17日 23時) (
レス) id: d2cb7d4c05 (このIDを非表示/違反報告)
やよい(プロフ) - ちなつさん» コメントありがとうございます！すごく昔に書いたお話のリメイクなので自信無かったんですが、気に入ってくださって嬉しいです(^^)実は、私もちなつさんのお話私読みに行かせてもらってます。笑 なのですごく嬉しいです！ありがとうございます！ (2020年3月17日 23時) (レス) id: d2cb7d4c05 (このIDを非表示/違反報告)
やよい(プロフ) - まりさん» コメントありがとうございます！一気読み、是非ともしてもらいたい。笑 なので私も更新頑張りますね(^-^) (2020年3月17日 23時) (レス) id: d2cb7d4c05 (このIDを非表示/違反報告)
ryo(プロフ) - 初コメ失礼します。とても素敵なお話で、とても楽しみに読んでいます。ちゃんとした小説を読んでいるようで文章力の高さに感心致しました。これからも素敵なお話沢山作って頂けると嬉しいです！ (2020年3月17日 19時) (レス) id: cb9873671c (このIDを非表示/違反報告)
ちなつ(プロフ) - めっちゃ面白いです！この作品大好きです！ (2020年3月17日 0時) (レス) id: e54f0cecc3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：やよい
| 作成日時：2020年3月16日 16時
