S M I L E : )

He's a super star too 2. ページ23

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『別に、隠してた訳じゃないんだけどさ』


『なかなか言い出すタイミングも無くて…』


『ごめん、驚かせて…』


『THE RAMPAGEのボーカル、吉野北人です』



そう言って、ガシガシと頭を掻き乱して
申し訳無さそうに苦笑いを溢す北ちゃん。


よくよく考えてみれば、
確かに北ちゃんはすらっとした体型で
スタイルも抜群だし
顔立ちだって格好良くて
話す声も、ものすごく特徴的な声で…



｢そっか、北ちゃんがTHE RAMPAGEのメンバー…｣



何だか、すんなり納得出来た気がした。



だから剛典君とも知り合いなんだ、と
少し落ち着いてきた頭で理解する。


一人頷いて、
もう一度北ちゃんをじっと見れば
何だか、今の状況がとんでもない事なのだと
段々意識がしっかりしてきて緊張してしまう。


というか、剛典君や北ちゃんが
こんな所に長居してちゃマズいんじゃないの…？


彼等には熱心なファンが多いから、
もしこんな所を
写真にでも撮られたら終わりだ。



「剛典君、話ならまた今度聞くから…｣


『んー、まぁ、しょうがないか…』


『あっ、じゃあ、また電話しても良い？』


『番号変わってないよね？』


「あー、うん、同じだよ｣



焦りから剛典君へ帰るように促せば、
剛典君はゆっくりと私との距離を近付けながら
こちらに歩いてきた。
すると、



ボソッ
『北ちゃんには渡さないよ』



すれ違いざまに私の肩に手を置きながら
耳元で小さくそう言い残した剛典君は
私と北ちゃんの前から颯爽と立ち去った。



｢………。｣
(渡さないって、何よ…)



私は剛典君の私有物なんかじゃない。



段々と遠く小さくなっていく剛典君の後ろ姿を
少し不満気にじっと眺めながら、
また今日何度目か分からない溜め息が
漏れていった。








S M I L E .

Story 7 He's a super star too.











▽片寄の涼太さんとも悩みましたが、
なんとなく此処はがんちゃんで。笑


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やよい






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