嫉妬ですか ページ8
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「いや、良い訳ねぇだろうがよー。お前、俺がコーヒー苦手なの知ってんじゃん。何か俺でも飲めそうなのナナが適当に作ってよ」
『えー？でも、私のチョイスだと甘い系のチラペチーノになると思うけど良いの？寒いよ、今日』
「えー、嫌だよ。マジで外めっちゃ寒ぃからホットが良いわ。ホットにしてよ、ナナー。何かメニューに無いナナオリジナルドリンクとかでも全然良いからさー」
まぁ、そう言われると思ってたからココアパウダーにミルク増し増しな感じで、ホットココアでも作ろうかなとは最初から想定してたんだけど、さっきから私の隣で葛葉の発言を黙って聞いていたローレンが口を開いて、
「くっさん、ナナが困ってるからやめろって。マジで良くないわ、その感じ」
とか珍しく真面目な顔付きを浮かべながらガチのトーンで言い出すもんだから葛葉も私もローレンのその発言にちょっとびっくりして。
『ローレン、ありがとね。でも大丈夫だよ、葛葉いつもこんな感じだから私も慣れてるし。葛葉もホットココアなら文句無いでしょ？』
何となく険悪な雰囲気になるのを恐れた私が真っ先にそう言ってフォローをすれば、葛葉も何となくこの場の空気を察したようで、
「おー、良いじゃん。んじゃ、それにするわ」
『じゃあ、特別に席まで届けるから二人とも先に座ってて』
「あーい、了解っす」
じゃっさんと葛葉が移動して席に着くのを横目に見ながら、ホッと息を吐く。とりあえず嫌なムードは払拭出来たかな？なんて思いながら、隣に立つローレンを見てみれば、
「…なんか、ごめん。俺さっき普通に無茶振りする葛葉に勝手にイラついて確実に余計な事言ったわ」
どこかバツの悪そうな表情で、気まずそうにそんな台詞を口にして軽く右手を上げてごめん、と合図する姿に少し心臓がきゅっ、となった。
葛葉との会話は基本いつもあんな感じだし、私は特に無茶振りとも思わなかったけど、ローレンは勿論そんな事は知らないからさすがに止めないとって思って割って入ってくれたんだろうなー。
『ううん、全然大丈夫。ありがとう、私の事フォローしてくれて嬉しかった』
「いやまぁ、フォローっていうか…何だろ、普通に葛葉とちょっと仲良すぎじゃね？って俺が勝手に嫉妬しただけなんよね…って、待て待て！俺はいま何の話をしとる！？」
勢い余ってポロッと無意識に口から出ちゃったのか、どうかは分からない。だけど、あからさまに焦って真っ赤な顔でパニックに陥りながら頭抱えてその場にうずくまるローレンの姿を見たら、私も問いかけずには居られなくて…
『えっ……嫉妬、したの？ローレンが葛葉に？』
「まぁ、嫉妬したか、してないかって聞かれたら普通に嫉妬はしたよ。けど、これが何に対しての嫉妬なのかは俺もまだ良く分かんないとこではあるよ、正直な話」
『あ、そこは意外と素直に認めるんだね…』
「いやいや、逆にあそこまで盛大に口滑らしといて今更下手に誤魔化すのもなんかじゃない？」
『あははっ、まぁ、確かにそれもそうか…』
ローレンの素直な言葉がすとん、と胸の奥まで落ちてくるような感覚で。何となくぼんやりとではあるものの、彼の言わんとする事も理解することが出来る気がした。
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やよい(プロフ) - realさん» ありがとうございます(˶' ᵕ ' ˶)閉店事件なんかすごい好きなんですよね。笑 同じ感覚の方が居てホッとしました。これからも頑張りますね！ (10月7日 8時) (
レス) id: 65ead64792 (このIDを非表示/違反報告)
real(プロフ) - めっちゃ面白いです！わたしもlrnの閉店事件好きなので嬉しいです！更新楽しみにしてます(*^^*) (10月4日 21時) (レス) id: 3d1cb866c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：やよい
| 作成日時：2023年9月26日 20時
