そこに希望はあるのかい ページ12
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「今ってナナ、空きコマー？」
『うん、そうだよー。だから葛葉とティータイムでもしよっかーって…』
「はぁ？また葛葉と一緒なんかよ、ズリぃー！なんかさぁ、ナナ何時もくっさんと行動してない？」
昨日から何故か葛葉に謎の敵対心を燃やしてるようで葛葉の名前を聞いただけでどこか不満気な表情をして口を尖らせるローレン。
『んー、でも本当たまたまだよ？そんな四六時中、葛葉と一緒に居る訳でも無いし…』
葛葉が叶とかイブと居る時は私もりりむやしぃしぃ達と居たりする事も全然ある訳で。だから、たまたまローレンと会った時に葛葉と居るってパターンが重なってるだけなんだよね。
そもそもローレンだって知り合うまではこんな風にカフェテラスで会った事もなかったのに、まさか昨日の今日でばったり会うとは思ってなかったし？
もしかしたら私が今まで気付かなかっただけで実は何処かですれ違ったりしてたのかもしれないけど、とりあえず改めて自分の周りにいる知り合いを思い浮かべて感じるのは＿＿
『…………。』
(皆、黙ってればただのイケメン軍団なんだけどなぁ)
って、こと。同い年の葛葉、叶、イブ、そしてローレン。あとは先輩のじゃっさん、だるさん。皆多少性格に難アリというか、何かしら集まるとおふざけに走りがちでやかましいというか…
とにかく良い意味でも悪い意味でも目立ちすぎるメンツがことごとく私の周辺に勢揃いしているのだ。
『ローレンとだってこれからはこうして何時でも話せるじゃん。バイト先も一緒だし？』
「まぁ、そうだけどさぁ…」
とりあえず店員さんから受けとったドリンクを二つを両手で持ちながら話を適当に切り上げようとした私の前でうーん、と小さく首を傾げながら尚も納得のいかない様子のローレンが、
「ちょっ、ごめん。一旦、確認だけさせてもらって良い？俺の思い違いとかだったらほんっと申し訳ないんだけど、マジで葛葉と付き合ってるとかではないんだよね？」
とか、念押しするみたいに聞いて疑いの目を向けてくるもんだから…
『…はぁ！？葛葉と？無い無い！ある訳無いじゃん』
すかさず、ブンブンと首を振ってローレンからのあらぬ疑惑を全力で否定した。確かに葛葉はかなりのイケメンだし、優しい所もあるけど。
『多分、葛葉は私のことなんて何とも思ってないんじゃない？見て分かるでしょ、扱い雑だし』
でも今のところは単に気が合う仲間内の1人であり、特に何も恋愛に発展しそうなフラグの一つも無い訳で＿＿
「あー、はいはい。なるほど、そういう事ね…？」
『……え？』
(てか、そういう事ってどういうこと？)
ローレンは私の言葉を聞いて一人頷いてはみせたものの、まだ何か思う所があるらしくて。そこからスッと葛葉のいる方向を眺めながら顎に手を置いて、
「まぁ、何となくだけど分かった気するわ。葛葉とナナの関係性」
少し神妙な顔をしたかと思えば、珍しく真面目なトーンでそんな意味深な台詞を口にする。
「とりあえずさぁ、葛葉と付き合って無いってことは俺にもまだ全然付け入る隙はあるって事だよね」
『まぁ、可能性としてはゼロじゃないと思うけど』
「あー、じゃあ、もう決めたわ。俺ここからはガチで落としに行くから、ナナのこと」
『ごめんなさい、丁重にお断りします』
「いや、最速のごめんなさいやめて？まだ未来に多少の希望は残っててくれ、さすがに…」
というより、ぶっちゃけて言えば
ローレンの声も顔もそのスタイルの良さも
密かにめっちゃ好きなんだよね。
沼すぎてハマるのが怖いから
敢えて距離取って接してるのに
またそんな期待しそうな事言わないでよね＿＿
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やよい(プロフ) - realさん» ありがとうございます(˶' ᵕ ' ˶)閉店事件なんかすごい好きなんですよね。笑 同じ感覚の方が居てホッとしました。これからも頑張りますね！ (10月7日 8時) (
レス) id: 65ead64792 (このIDを非表示/違反報告)
real(プロフ) - めっちゃ面白いです！わたしもlrnの閉店事件好きなので嬉しいです！更新楽しみにしてます(*^^*) (10月4日 21時) (レス) id: 3d1cb866c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：やよい
| 作成日時：2023年9月26日 20時
