通常運転 ページ11
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ローレンのアルバイト初日は葛葉とじゃっさんの賑やかし来店によってハチャメチャな1日となり、教育係である私はほぼ何も機能しないまま終わりを告げたんだけど＿＿
そのせいで翌日、大学で講義終わりの空き時間に葛葉と学内のカフェテラスに行き、次の講義まで時間あるからティータイムでもしようって話になった時には、
『葛葉は何時ものココアでしょ？』
「…や、さすがに昨日の今日でココア飲む気になんねーわ。マジでローレンの作ったクソ不味ココアのトラウマがエグい…」
『………。』
(まぁ、それもそうか)
私がココアという単語を口に出しただけであからさまに青ざめて嫌悪感丸出しになるほどローレンの作ったココアは恐ろしい代物だったらしい。
まぁ、それを見て多少の罪悪感は感じるものの。だけどそもそも葛葉が私にイチャモンを付けたからそうなった訳で正直なところ自業自得じゃない？とも思うから余計な事は言わずに黙っておくことにして＿＿
『じゃあ、カフェオレとかにしとく？シロップ増し増しで』
「あー、もう考えんのも面倒くせぇからお前のセンスに任せるわー。俺先に行って席取っとくからお前の分も一緒にコレで払っといてー」
『おっけー』
コレ、と言って渡されたのは葛葉のパパ名義のクレジットカード。私に比べると格段にリッチな生活を送ってる葛葉。この親の脛かじりめ。
でも、こうしてたまに私の分も一緒に奢ってくれたりして実は密かに私も葛葉の親の脛をかじらせてもらってる身でもあったりするから下手に文句は言えない訳で。
『カフェオレ一つと、レモンティー一つください。あ、あとガムシロ多めにもらっても良いですか？』
「はーい、そちらからご自由にどうぞー」
とりあえずレジで注文しながら葛葉の為にガムシロを二つ手に取り、葛葉パパのクレジットカードで支払いを済ませて待っていると、
「ねーねー、そこの可愛いお姉さーん？一人なら俺と一緒にお茶しなぁい？」
なんて、背後から聞き覚えしかない声でふざけたセリフが聞こえてくる。わざわざ振り返らなくたってこの声の正体が誰かなんて分かってるんだからね？
『あ、すいませーん。そういうの間に合ってまーす』
「いや、待て待て待て！せめて振り返る素振りくらいは見せてくれ？」
『見なくても間に合ってるんで、本当大丈夫でーす』
「ちょっ、究極の塩対応来たわコレ。いやマジか、おい。さすがに昨日知り合ったバイト仲間相手に冷たすぎじゃない？」
『…………。』
(ほら、もう面倒くさい)
「ええっ、この至近距離で無視マ！？えーっと、この状況で無視はさすがになんかじゃない？ねぇ、お姉さん？」
背後から横に移動してきたローレンが前のめり気味になりながらそんな突っ込みを入れて私の顔を覗き込んでくるから、あからさまに溜め息を吐いてからしぶしぶローレンの方に視線を合わせれば、
「おっ、やっとこっち見た！ナナ、やっほー！ローレンやでー？元気してたぁ？」
『ねぇー、もう、本当そのテンションやめて。マジでウザいってー！あはははっ！』
私の目の前でひらひら手を振りながら、至近距離でニッコニコ笑うローレンの陽気な姿に負けて我慢し切れず吹き出してしまった。
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やよい(プロフ) - realさん» ありがとうございます(˶' ᵕ ' ˶)閉店事件なんかすごい好きなんですよね。笑 同じ感覚の方が居てホッとしました。これからも頑張りますね！ (10月7日 8時) (
レス) id: 65ead64792 (このIDを非表示/違反報告)
real(プロフ) - めっちゃ面白いです！わたしもlrnの閉店事件好きなので嬉しいです！更新楽しみにしてます(*^^*) (10月4日 21時) (レス) id: 3d1cb866c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：やよい
| 作成日時：2023年9月26日 20時
