表 と 裏 / Y O U ページ1
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所狭しと並んだゴミの山につい意識を持っていかれたものの、
少し視野を広げればそこには高そうなマイクやヘッドホン。
そして、パソコン関連の機材らしき物がずらりと並んでいて…
『あー、なんて言うか、その、これは、違くて…』
「あの、勝手に覗いちゃってごめんなさい。
ドアの隙間からすいちゃんが入っちゃったから、それで…」
『ははっ、俺も真後ろで見てたから知ってるって。
別に俺、何も怒ってへんからそんな顔せんとってや…』
「うん。でも、本当にごめんね…」
『………っ、』
わざとじゃないだけに私もどう反応すべきなのか
少しだけ戸惑って、咄嗟に謝ったまでは良かったものの…
そこからは、無言の睨めっこ状態で
お互いに次の出方を窺うような素振りになった。
これって、多分だるくんにとってはすごく大事な機材で
恐らくは私に最も触れられたくない聖域みたいな場所で。
迂闊に私みたいな存在が入っちゃ駄目な所なんだろうな、って
だるくんの複雑そうな顔付きを見ればすぐに分かった＿＿
大事な秘密の機材を私に見られた焦りなのか
それとも、単にゴミの山を見られた恥ずかしさなのか…
私にはそのどちらかなんて
本質を見抜く力は無いけど、でも＿＿
その、どれにも当て嵌るような表情を浮かべたまま
少し言葉に詰まっただるくんを見て、
「…あっ、そうだ！私まだ湿布貼ってもらって無かったよね？」
『えっ？あー、そういえば。すっかり忘れてたな』
「すいちゃんも救出した事だし、そろそろリビング戻ろっか？」
私の腕の中ですっかり落ち着いたすいちゃんを抱き抱えたまま
さっきまでの重たい空気をぶち壊すくらいの勢いで
ぐりん、と話を方向転換させて、笑ってみせれば…
『…っ、ああ、そう、やね。んじゃ、一旦戻るかぁ…』
あからさまに話題が逸れたことにホッと安堵した様子で、
だるくんがふっ、と小さく笑みを浮かべたから
何となく張り詰めていた空気が穏やかになったのを感じて…
「じゃあ、すいちゃんも一緒に行こうねー？ふふふ…」
クリクリお目目がチャームポイントなすいちゃんと
目を合わせてにっこり笑いながらそう言えば
私の後を静かに付いて来ていただるくんが…
『なぁ、その前にちょっと1個だけ確認してもええかな？』
背後からそんな事を言うから、私も足を止めて振り返った。
まさか、機材の事についての確認とかだったらどうしよう。
そんな嫌な予感が頭の中を過ぎって冷や汗が滲む。
だけど、ひとまず、ここは平静を装って…
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やよい(プロフ) - うかさん» 読み返し感謝です😊ありがとうございます！更新頑張りますねー😆 (2022年10月28日 21時) (
レス) id: d2cb7d4c05 (このIDを非表示/違反報告)
うか(プロフ) - やよいさん» たくさん読み返させていただきます！更新楽しみにしてます！ (2022年10月26日 0時) (レス) id: 5bd6da5687 (このIDを非表示/違反報告)
やよい(プロフ) - うかさん» こんばんは、はじめまして😊楽しんでもらえてるみたいで良かったです！まだ先の長そうなお話ですが良かったらお付き合いくださいね。笑 (2022年10月25日 19時) (レス) id: d2cb7d4c05 (このIDを非表示/違反報告)
うか(プロフ) - 初コメント失礼します！とても面白くて焦ったいながらも毎日きゅんきゅんさせてもらってます！更新毎日楽しみにしてますが、お身体に気をつけてください☺︎ (2022年10月24日 0時) (レス) @page45 id: 5bd6da5687 (このIDを非表示/違反報告)
やよい(プロフ) - さぁらさん» 遅くなってしまいましたが、こちらこそいつもありがとうございます！ちょっと花粉症みたいになってて辛い状況ですが書くのは楽しいので頑張ってやっていきますね！ (2022年10月13日 23時) (レス) id: d2cb7d4c05 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：やよい
| 作成日時：2022年10月7日 7時
