＿＿Secretive. (秘密主義者) #1 / drm

近 く て 遠 い / D R M ページ41

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今でこそネットでゲーム配信とかやって活動してます。
とか言ったらおおっ、すげぇ！って反応貰えたりもするけど、
ほんまにその時はまだ知名度も全然無かったからな。



例えば、ちょっとアパート借りるってだけでも大変で
手続きとかも複雑やし、なんか、その他諸々あって…
まぁ、とにかくめっちゃ苦労した覚えあるわ。



だから、なんか、この職業について打ち明ける事に対して
俺自身も、どっか後ろめたさを感じてんのかもしれん＿＿



つまり、その、なんて言うか身バレ云々ってよりは
単に俺が打ち明ける事にビビってるだけよ…



せっかく俺にも久しぶりに好きな人が出来たってのに
職業とかそんなんで嫌われたらどうしようも無いからな。



いや別に、ナナは受け入れてくれへんやろな、とか
そんな心配は全く無くて、むしろナナの性格なら
間違っても変な捉え方するような事は無いと思ってるよ…



俺はね？



でも、じゃあ何で打ち明けんのかって話になると
それもまたちょっと、話変わってくるやん？




『なんかさぁ、多分、俺その、怖いんよね、シンプルに…』



「うん、そうよね？分かるよ、だるま…」




万が一、それが理由でナナに嫌われたら？



俺が怖がってんのは、マジでたったそれだけよ。
ただ、シンプルにそれだけの理由で
ここまで怖気付いちゃってんのやから、俺メンタル弱すぎん？




『なぁ、もしナナに嫌われたらほんまに終わるわ、俺！
一体どうやってそこから生きてけば良いんや、ありさかぁ…！』



「はははっ、おい！怖がりすぎな奴おるって！
お前なら大丈夫や、だるま。ドンと構えとけって、そこは」



『…まぁ、確かに。それもそうか、一旦ね？一旦、前向くか。
向こうもほら、漫画家って仕事やから多少の理解はあるやろ』



「あー、それはあるやろね。だって苦労もしてるんやろ？
コンビニや、ウーバーやって、バイトしてるくらいやもんなぁ」



『そう、それよ。苦労してんのに弱音吐かんし、可愛いし？
あと、マジで神か？って、くらい優しい！
とにかく、すんげぇ良い子なんやから、ナナは！』




自分でもほんまに無意識なんやけど、ナナの事になると
すーぐ自慢したくなるんやから、この病気は。
マジで、厄介すぎん？



何でか分からんけど、ナナの事話してる間は
ずっとニヤけちゃて、ほんまに大変ですわ、これ。
もう完全に恋煩いとかしちゃってるから、俺！







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