似 て 非 な る 物 / Y O U ページ30
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『でも、そうか。同じ三重やったら出ちゃうもんか、方言は』
「うーん最近、やっと標準語慣れてきたとこだったのになぁ」
『ははっ、まぁ、俺がバリバリに訛ってるからなぁ…
だから、ナナもたまたま出ちゃったってだけやろ？』
「東京来てすぐの頃かな、方言めっちゃ馬鹿にされてさぁ…
だから、なるべく出さないように喋ってたんだよね」
『あー、分かる！俺もその気持ちめっちゃ分かるわ！
なんかさー、語尾に〜やに、とか言うと笑われん？』
「そうそうそう！めっちゃ馬鹿にされるよね？」
『そうよ。俺もめっちゃ馬鹿にされたからなぁ。
だから、俺も〜やに、って言わんようにしてるもん』
ここに来て地方出身者特有の方言あるあるみたいな。
そんな会話にまただるくんに親近感が湧いて
更にぐっと距離が近くなったように思う。
あっという間に時間が過ぎて、淡々と喋り続けて
早いものでもう1時間は過ぎていた。
その途中で、さすがに時々お客さんも入ってきたりしたけど
だるくんはその間も帰る素振りを見せる事はなく、
カウンター近くで私がレジを終えるのを待って
お客さんが店を出たらまた定位置につく。
この1時間はずっとそんな感じの繰り返しだった。
会話が止まらなすぎて帰るに帰れなかったんだとしたら
大分申し訳ないことしちゃったなぁ、と思って
「そう言えば、時間大丈夫？まだ帰らなくて平気？」
何気なくそう問いかけてみる。
よく考えてみればずっと立ち話だったし
だるくんだって疲れてるに違いないから
さすがにこれ以上、長居させちゃうのも悪いよね。
『んー、今何時？って、なんや、まだ1時半過ぎやん。
俺、もっと時間経ってると思ってたって…』
徐に壁際の時計に視線を移したかと思えば
だるくんは何一つとして焦る動作もないまま、
ただ、くしゃりと笑ってこう言った。
『こんなんまだ序の口でしょ、全然余裕よ』
「いや、でも、ずっと立ちっぱなしだし、疲れない？」
『あ、もしかして俺、いま遠回しに帰れって言われてる？』
私は、気を遣ったつもりだったけど何となく
さっきの言い方だと嫌味っぽく聞こえてたかも。
だるくんもちょっと気まずそうに苦笑いをこぼすから、
「…えっ？ああ、違う違う！私はまだ全然居て欲しいけど」
『……えっ？』
「えっ？あ゛っ！いや、変な意味じゃないからね？」
慌ててフォローしようとして焦りすぎちゃって
ついつい口が滑って、バカ正直にも程があるくらい
分かりやすくそんな事を言ってしまった。
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やよい(プロフ) - 凛さん» 素敵とか言って貰えて本当に嬉しいです。感謝！笑 このお話、長くなりそうなのでのんびり付いてきてくださいね^^ (2022年10月4日 19時) (
レス) @page36 id: d2cb7d4c05 (このIDを非表示/違反報告)
凛(プロフ) - 作品が素敵すぎて完全に沼です笑 二人の絡みが大好きです❤ (2022年10月2日 23時) (レス) id: cf87f55bfc (このIDを非表示/違反報告)
やよい(プロフ) - nonさん» こちらこそ有難いお言葉です！一度お話書き始めると止まれないタイプなので、無理せずやっていきますね！笑 (2022年10月2日 15時) (レス) id: d2cb7d4c05 (このIDを非表示/違反報告)
やよい(プロフ) - 音翔さん» ありがとうございます！思い付きで始めてオチも何も決めて無いですが、完結できるように頑張りますね！ (2022年10月2日 15時) (レス) id: d2cb7d4c05 (このIDを非表示/違反報告)
non(プロフ) - 素敵な小説読ませて頂いてありがとうございます！めちゃくちゃドキドキします！更新が待ち切れないですが、お忙しいとの事体調等お気をつけてくださいね！楽しみに更新待ってます！ (2022年10月1日 22時) (レス) @page25 id: 0a181b56cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：やよい
| 作成日時：2022年9月27日 23時
