似 て 非 な る 物 / Y O U ページ27
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まぁ、お互いに遠慮なく言いたい事が言い合えるって事は
それだけ急ピッチで仲良くなれたっていう証なんだけど…
「ねぇー、今の絶対、わざと分かってて言ったでしょ!
居るよね、分かってて意地悪するタイプの人ー!」
『ははっ、すまんすまん、これはさすがにやりすぎか!
いや、でもさー、マジでほんまに凄いと思うで、俺はね?』
「ねぇ、さっきから本当にそう思って言ってる?
何かだるくんの口から言われると嘘っぽく聞こえる、ふふっ!」
『ええ?ちょ、待って、それは俺の事完全に誤解してるわ!
マジちょっと一旦、落ち着こか?一旦ね?』
まともに会話しようと思ってもすぐこんな感じ。
何かあればすぐにふざけてくる。
だから、こっちも何か仕返ししたい!
そう思ってこの感触だったらイけると思って…
「じゃあ、だるくんはどうなの?」
『んぁ、なに?俺?』
「うん、俺」
『あー、まぁ俺の事なんてどうでも良えんちゃうの?
俺みたいな奴の職業知ったところで、って話よ。
別に何も、ナナの得にはならんて、ははっ!』
「………っ、」
ほら、まただ。
私が思い切ってそう聞き返したところで、
返ってくるのは相も変わらずのらりくらりな言動ばかり。
つまり、さっきからずっと私ばっかりが自分の話をして
だるくんの素性は殆ど分からないまま__
「まぁ、確かに?それはそう。あはは…!」
『うわ、待って?密かにめっちゃ傷口抉ってくるやーん!』
「いや、それ、こっちの台詞だからね?だるくん」
『あー、ねっ?まぁ、お前が言うなってな。んはは!』
いや、まぁ、そんな事はね。
警戒心強めなだるくんとお友達になるって決めた時点で
ある程度は覚悟してたし、分かってたんだよ。
「…………っ。」
(また、気安く近寄って来んなよって警告された気分)
だから、こうやって気付かなかった振りして
その度に笑って誤魔化したりするのも段々慣れてきたつもり…
だけど、なんだろう、何か悔しい。
「何かさ、だるくんって本当に掴めないタイプっていうか
ちょっと猫っぽいっていうか、そんなとこあるよね」
突然ふらっと現れて、心の中に棲み付いてきたくせに
都合の良い時だけ甘えてきてさ、それでいて
散々私が懐いた後に自分の気が済んだら
また、ふらっと何処か行っちゃいそうなくらい
今の私達の関係って薄っぺらくて脆い気がする。
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やよい(プロフ) - 凛さん» 素敵とか言って貰えて本当に嬉しいです。感謝!笑 このお話、長くなりそうなのでのんびり付いてきてくださいね^^ (2022年10月4日 19時) (レス) @page36 id: d2cb7d4c05 (このIDを非表示/違反報告)
凛(プロフ) - 作品が素敵すぎて完全に沼です笑 二人の絡みが大好きです❤ (2022年10月2日 23時) (レス) id: cf87f55bfc (このIDを非表示/違反報告)
やよい(プロフ) - nonさん» こちらこそ有難いお言葉です!一度お話書き始めると止まれないタイプなので、無理せずやっていきますね!笑 (2022年10月2日 15時) (レス) id: d2cb7d4c05 (このIDを非表示/違反報告)
やよい(プロフ) - 音翔さん» ありがとうございます!思い付きで始めてオチも何も決めて無いですが、完結できるように頑張りますね! (2022年10月2日 15時) (レス) id: d2cb7d4c05 (このIDを非表示/違反報告)
non(プロフ) - 素敵な小説読ませて頂いてありがとうございます!めちゃくちゃドキドキします!更新が待ち切れないですが、お忙しいとの事体調等お気をつけてくださいね!楽しみに更新待ってます! (2022年10月1日 22時) (レス) @page25 id: 0a181b56cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:やよい | 作成日時:2022年9月27日 23時