Luv ur Voice # YG (ページ6)

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Do u love my voice? ページ6

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｢はぁ、でも、やっぱり面倒臭い…｣

くそう、弱味さえ無ければ＿＿

巡りめぐった考えの先、
結局たどり着くのは昨夜飲み過ぎた
自分自身の管理不足に対しての後悔しかなくて

チケットを握りしめる手に無意識に力が入って
眉間に皺を寄せながら難しい顔をして
堂々と悪態を吐く私を見て、

｢さっきから変な言い方ばっかしてるけど｣

｢あんた、BTSが好きなんじゃないの？｣

と、怪訝な表情を浮かべながらも
淡々と問いかけてきた運転手さんの言葉に
ぴくりと反応して眉が上がった。

確かに私もBTSくらいの大物になれば
そのグループ名くらいは知ってるし、
音楽番組でちらっと見た感じだと
変にアイドルしてなくて寧ろ嫌いじゃないし
どちらかと言えば、好きな方かもしれない…

だけど、

｢別に、来たくて来た訳じゃ無いので！｣

勢い任せにそんな大層な捨て台詞を吐き、
タクシーから降りた私は力一杯にドアを閉めた

バンッ＿＿！

と、大きな音を立て閉まったドアには見向きもせず、
私は指定された会場へと足早に歩いた。

｢うわぁ……｣

開演までまだまだ時間があるというのに、
会場の周囲を沢山のファンが埋め尽くしていた

そこにいる誰がどのメンバーのファンかなんて
何となく持っている荷物を見れば明白で、

｢凄いなー、やっぱ人気あるんだなぁ…｣

他人事のようにしみじみそんな事を呟いて、
辺りをキョロキョロしながら歩く。

ツアーグッズ売り場には長蛇の列があって、
なかなかの盛況ぶりで。

何だか、今の私って
この場には不釣り合いなんじゃ…？

｢………………。｣
(ほぼ、手ぶら同然じゃん)

自分自身の格好や、身軽な両手を確認して
辺りに散らばるファンの子達と見比べてみれば
当たり前だけど明らかに場違い感がすごい。

肩にかけた小さな鞄一つで
のこのことやって来る場所では無いような
そんな気がして、思わず歩く足が止まる。

｢あ"っ…！｣

ヤバい、すっかり忘れてた＿＿

"着いたら携帯に連絡しろ"

メモにはそう残されていたんだった。
ハッ、として慌てて公衆電話を探しに走った。

何だかんだとだだっ広いこの敷地内、
ようやく見つけた公衆電話に駆け寄り
慌てて、受話器を手に取った。

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