Luv ur Voice # YG (ページ5)

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Do u love my voice? ページ5

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先ほど確かめた時はレシートに埋もれて
全く気付かなかったけれど、

｢…BTS WORLD TOUR 'LOVE YOURSELF'？｣

印字された日付は、まさしく今日。
開演時間まではまだたっぷり余裕があるものの
こんなチケット買った記憶はない。

何で、こんな物が私の財布の中に？

｢何、これ…？｣

運転手さんに料金を支払ってお釣りを待つ間、
そのチケットをまじまじと眺めながら
きょとんとして、首を傾げた私に
その疑問の答えを教えてくれたのは
他でもない運転手さんだった。

｢何これって、お客さんまだ寝ぼけてるの？｣

｢へ…？｣

どういう事？

呆れた顔をして、ため息混じりに苦笑いで
突っ込みを入れてくる運転手さん。

差し出されたお釣りを受け取る事もせずに
じっと運転手さんを仰視すると、
運転手さんの口からは驚きの言葉が発せられた

｢お客さん、それ目当てで此処に来たんだろ？｣

｢あんたみたいな客が今日は多くてね、｣

｢さっきから何回もこの場所の往復してるよ｣

｢え、オリンピック主競技場が会場なんですか？｣

わぁ、コンサートの場所も此処なんだ

さっきは大して興味も持てずに
曖昧にしか目を通さなかったチケットを
運転手さんからそう言われて
改めて、隅から隅まで確かめてみる。

すると確かに
運転手さんの言った通りで、

｢わ、本当だ、蚕室(チャムシル)オリンピック主競技場…｣

まさに、このチケットが示す場所は
この競技場に違いなかったようで。

メモにわざわざ場所を指定したのも
私が移動する際に財布を開くのを見越して
相手がこれを忍ばせてたんだとしたら？

｢まさか、コンサートを観ろって事…？｣

何でこんな回りくどいやり方するんだろう…

もしかして私が昨日一夜を共にした相手は
芸能関係者のお偉いさんだったのだろうか？

例えば、事務所代表の社長さんとか
コンサートの舞台監督とか…？

まぁ確実にBTSメンバーでは無いだろうけど、

｢はぁ、あんまり曲知らないのになぁ…｣

でも、せっかくチケットをもらったからには
行かないのも勿体ないし、
何より今日此処でコンサートをするのが
世界のBTSだと分かったからには
一度はその目で見ておいても損はないだろう。

それに、このコンサートに行かなければ
携帯は私の手元に戻ってはこないのだ。

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