T R I G G E R .. #2

Blow one's brains out 10 ページ10

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『…そっか、うん、分かった！』


『ナナ、俺達終わりにしよっか…？』


『ああ、だけど、叔父さんが泣くから』


『たまにはカフェに顔だしてやって、ね？』


「うん、分かった｣



それはそれは呆気ない
ストーリーの結末だった＿＿


始まりまではあれだけ苦労して、
長い長い苦難の道のりだったのに…


どうして終わりが来るのは
こんなにも呆気なくて切ないのだろう。


苦労して手に入れたはずの幸せを
自分から手放すなんて
やっぱり人間なんて私欲の塊だと
改めて強くそう思った。



｢もう、北人さん…！｣


｢私、待っててって言ったのに…｣


｢しかも、陸さんにあんな事言っちゃうし…｣



あれからすぐ陸さん達とは別れて、
世間はクリスマスだというのに
私達は特にする事も見つからなくて…


ただ、北人さんと手を繋いだまま
ふらふらと街を歩いては適当に店を回っていた


そんな中でついさっきの事を思い出しながら
ぽつり、と不満を漏らした私が
頬を膨らませて怒れば
北人さんはにやりと悪戯に笑うと…



『えー、何でよ？別に良くない？』


『俺も、陸さんとは何時かちゃんと話し合って』


『はっきりさせようと思ってたからさぁ、』


『だから、ちょうど良かったんだって、これで…』



やけに開き直った感じの北人さんは
あっけらかんとした表情をしながら
淡々と私にそう告げるから、



「だからって、あそこまで言わなくても…｣



と、少し呆れてしまって
頭を抱えては一人、先程の事を嘆いてしまう



『ナナの事もう好きじゃないなら』


『俺が奪っても文句無いですよね？』



まさか、北人さんが陸さんの目の前で
わざわざ私の事を奪う、と
そこまではっきり発言するとは
全く、予測していなかったからだ＿＿



『あー、あれか…』


『なに、言わない方が良かった…？』


「当たり前でしょ！｣



これは陸さんと私
二人の問題な訳だから、
きちんと話し合って納得した上で
綺麗に別れたかったのに…


北人さんが間に入ってきた事で
何だか微妙な別れになっちゃったんだけど！


と、すごい剣幕で言い切った私に対して
北人さんは相も変わらず
飄々とした表情を浮かべながらこう言った。








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