7 Days Wonder ..

#DAY 5. Fall into the abyss. 6 ページ26

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｢………。｣
(何だろうな、こんな気分初めてだけど)



一緒に居るだけで心が満たされて
暖かい気持ちでいっぱいになる胸に
ドキドキが止まらなくて…


ただ普通の事をしているだけなのに
どうしてか、それがすごく楽しくて仕方ない。


女の子と肩を組むなんて別に慣れてるし、
仕事柄、それ以上に触れあうこともある。


それも、スキンシップの一部だと
普段は何も意識せずにするくせに
彼女にするのはやけに特別な事に感じて、



「あのさ、ナナ…｣


『んー、何？』


「俺、ナナと出会えて本当に幸せだわ｣



何となく、柄にもなく真面目な顔して
臭い台詞を口にしたくなったのは
地元の沖縄に帰ってきた事で
心のネジが緩んで
開放的になってしまったからなのか…


理由ははっきりとは分からないけど、
ただ彼女に伝えたくて仕方なかった。



「…って、俺、急に何言ってんだろうね｣


「ごめん、今の、忘れ…｣



イルミネーションからの帰り道、
食事のためにレストランへ向かう道の途中で
ナナの手を取り、
そんな事を言った自分に戸惑って
照れ隠しに口元を手で覆いながら
赤い顔を伏せれば、



ボソッ…
『私も…』


「え……？｣



俺の言葉を遮るように彼女が呟いた台詞。
それを上手く聞き取れなくて、
きょとんとした表情を浮かべる俺に対して


ナナは俺が掴んでいた手を
ぎゅっと握りしめて笑うとこう言ったんだ。



『私も、あの時チケットを拾ったのが…』


『健太で本当に良かったし、幸せ』


「………っ、｣
(ああ、ヤバい)



街灯の明かりに反射して透けた彼女の髪は
綺麗なオレンジが映えていて、
ふんわり柔らかく微笑んだナナの姿に


俺は深い深い恋と言う名の奈落へ
ストン、と堕ちていくのを感じたのだった。



｢………。｣
(俺、本気でナナの事好きだわ)










7 Days Wonder


#DAY. 5 : Fall into the abyss.











▽沖縄の方言が全然分からなくて
一応調べたりしたんですが、
だいぶ誤魔化した書き方してしまいました。
ごめんなさい、笑



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やよい




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