S P A R K L I N G !

I'm so upset ! 5 ページ6

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気は乗らなかったけど、
慎は次々と彼女を作ってたから
悔しくって半ばやけになって
紹介してもらった事がある。


だけどいつもそういう時、
慎とは違う彼を比べてしまったりして
結局、上手くいかなかった。


まぁ、当たり前だよね。
だって私は結局、慎を諦められないまま
ここまできちゃったんだから。


眉を潜めて申し訳なさそうに
やんわりと断りを入れた私に対して、



『え、何で…？』



断ったことに対して納得がいかないのか
少しムッとした表情を浮かべた慎は
またガシガシと髪を弄る。


そして、そのままじっと強い眼差しで
私を見据えた慎は
眉間に皺を寄せてこう言った。



『ナナさ、そんな事言ってるから』


『いつまで経っても彼氏出来ないんだって…』


「は…？」
(誰のせいだと思ってんの！)



ぽつり、と嫌みのように言われたその台詞に、
今まで我慢していた何かが
ぷつん、と音を立てて切れた気がした。
それなのに、慎は私の事なんか気にせずに…



『健太さん、何気にめっちゃイケメンだし』


『人当たり良くて優しいから、』


『ナナには勿体無い位なのに…』



と、未だにぶつぶつ独り言のように呟いて
ぶすっとした表情を浮かべていた。


何ともその表情が
言葉にも言い表せないくらい憎たらしくって…


そこで、私の怒りは
ついに爆発した＿



｢せっかくだけど、断る！｣


｢片思いだけど、ずっと好きな人いるし！｣


｢多分叶わないけど、それでも好きなの…｣



だから、紹介なんていらない！



そう大きな声で叫んで、
立ちあがった。


周りなんか気にせずに言い放ったその台詞に
慎はただ目をぱちぱちと瞬きさせながら
かなり驚いていた。


肩で息をして呼吸を整えながら
慎から視線をそらせば、



｢あ゛…｣
(しまった、ついイライラして…)



シーン、と静まり返った店内では
他の客が目を丸くして
ただ何事かとこちらを傍観していた。



ああ、また懲りずに
やってしまった



そう後悔しても時は既に遅く、
次第にざわつきだす店内に
みるみる顔は赤く染まって
私はそそくさと椅子に座り直して
小さくなった。







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