Love is … 3 ページ35
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# Side : Kazuma Kawamura.
夕食を終えてから、俺は敢えて
リビングの談笑の輪の中に入ることなく
一人ベランダに来ていた。
手すりに体を預けるようにして
顔を覗かせば、いつもこの場所で
彼女と言い合いになっていた事を思い出して
ふっ、と小さく笑みが溢れた。
｢…………。｣
(良い思い出なんか、全然無いけど)
顔を合わせば減らず口ばかりで、
常に苛々していつも喧嘩腰だった。
そんな当時の自分を振り返ると、
何故だか今では笑い話にすら
感じられたりするのだから不思議な話だ。
｢…………。｣
(ついに、明日か)
いよいよ後１日と迫り、
自分の中でカウントダウンが始まる。
ただ、いつもと違うのは
胸のざわめきが心地よく感じられる事。
そういえば昨日、
彼女にこっぴどく拒絶された時は
このベランダで涙を流した。
｢…………。｣
(昨日の事なのに)
もう随分と昔の事みたいに感じる辺り、
俺って本当に都合良い奴やって思う。
今も昔もその性格に変わりはない。
だけど過去の自分と何が違うのか、と
考えてみれば、
今の俺の感情を左右出来るのは
彼女だけという事だ。
｢…………。｣
(少しは成長したんかな、俺)
以前とは少し違う自分中での変化を、
何の根拠もなく
ぼんやりとそんな風に感じながら
空を見上げて笑う。
すると、背後から
ゆっくりと窓が開く音がした。
｢………何やねん、もう｣
(せっかく逃げ込んだのに)
一人でのんびりしたくて
ベランダに逃げ込んだ俺を探しにやってきたのは
メンバーではなく、彼女だった。
メンバーかと思い、
あからさまに顔を歪めた俺の表情に
彼女は困惑した顔をしていて、
「あ゛…｣
(しまった)
『ごめん、お邪魔だった…？』
案の定、申し訳なさそうな表情を浮かべて
一歩後退りした姿に
俺は慌てて彼女の手を掴んだ。
「ごめん、アイツ等かと思ってた…」
「全然、邪魔じゃないから｣
「だから、此処に居ってや｣
『……っ、』
ぎゅっ、と彼女を掴む力を強くすれば
彼女はみるみる頬を赤く染めて顔を背けた。
そういえば、彼女はいつも照れると
顔を背ける仕草をする。
まだまだ彼女の事は知らない事ばかりだけど、
こうして少しずつ
分かってきた事だってある。
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やよい(プロフ) - 愛さん» 遅くなってごめんなさい！最後まで読んで下さって嬉しいです。本当にありがとうございます！北ちゃんのお話もマイペースに更新しますので良かったら、お付き合いください。 (2020年4月3日 21時) (
レス) id: 0adcf1b39f (このIDを非表示/違反報告)
愛(プロフ) - 無事くっついてくれてよかったー！後輩ちゃんがいい子でほっとしました（ ; ; ）ほくちゃんとまこのお話も楽しみにしてます(^^) (2020年4月1日 5時) (レス) id: 0498cf0682 (このIDを非表示/違反報告)
やよい(プロフ) - 壱馬の息子さん» こんばんは、お返事遅くなってごめんなさい！続編、ありがたいお言葉です(^^)今持ってる連載片付いたら一度チャレンジさせて頂きますので上手く書けたらまた更新させて頂きますね☆ (2020年3月29日 20時) (レス) id: 0adcf1b39f (このIDを非表示/違反報告)
やよい(プロフ) - あんさんさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！続編待ってくださる方がいらしたら是非ともチャレンジさせて頂きます！笑 上手く書けたらまた更新したいと思いますので少しお待ちくださいね(^^) (2020年3月29日 20時) (レス) id: 0adcf1b39f (このIDを非表示/違反報告)
やよい(プロフ) - まりさん» 最後までお付き合いありがとうございました！続編、少し考えてみたいと思います！とりあえず今持ってる連載片付いたら一度チャレンジしてみますね。笑 (2020年3月29日 19時) (レス) id: 0adcf1b39f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：やよい
| 作成日時：2020年3月23日 19時
