君のいる世界 〜3〜

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「あと、Aがつまんない女かどうかは俺が決める。その代わり俺も相当つまんないし、口うるさいし、そういうヤツだから覚悟しろよ？」


「じゃあそれも私が見極めて決めなきゃだね」


「確かにな(笑)ほれ、着いたよ」





そう言われて外を見ると、家の最寄りじゃなくて会社の最寄りの方に着いてた

人通りの少ない小道まで入ったところで降ろしてもらう



「ありがとう、行ってきます！タカ兄も頑張ってね」


「ん〜。行ってらっしゃい」




降りる時、昨日の荷物は持ってこなかった


タカ兄もそれに気づいてニッて笑ってた







そんな気分のいい1日の始まりだったのに、

この日の仕事はトラブル続きで、思うように作業が進められなかった




なんでも、昨日の合わせの直後に発注をかけた生地の10分の1も到着しなくて

明後日までになんとしてでも最終調整した衣装を完成させなくちゃいけないのに

衣装を作ろうにも生地が無ければ進められないし


いつも発注してる生地の問屋さんはこんなトラブル今までなかったのに





「…とりあえず今日は製図の再チェックだけして帰りましょう。あとは明日生地が到着してからじゃないとどうにも進められないから。」


加藤さんもちょっと困ってる、そりゃそうだよね。



「はい…明日ですね」




今日はこれ以上何も手立てがなくて

悔しいけどそのまま定時で退勤した




スマホを開くと、タカ兄から連絡が入ってた



『今どこ？』


時間を見るとたった5分前のメッセージだった

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