腹筋フェチな前田さん。

消したい記憶。 ページ33

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この質問がいつ来るかってずっと考えてた。






「もういいじゃん。その話は。」




研磨「だめ。言わないとみんなにあの事バラすよ？」




「……」





研磨「あれだけ酷いことされたのに、なんで？」

















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研磨 side










いつ聞こうかずっと考えてた。





聞くタイミングがわかんなくて、今まで黙ってたけど




ここにAがいて、青城のマネージャーをしてるって言うことだけでも驚いてるのに、




あんなに真剣に、マネージングをしてる。




汚い脅しなのはわかってる。




それでも説明してもらわないと納得できない。




また傷ついて欲しくない。







「……私も、研磨には話したい。


でも今は、思い出したくない。」





知ってる。


俺が1番知ってる。





Aは昔っから、考え無しで、無鉄砲で、腹筋オタク。




癖も覚えてる。




嬉しい時は耳を触る。



暇な時は髪を触る。



笑う時は手で口を隠す。



傷ついた時は首を掻く。







今、左腕を右手で触った。




これは、辛い時の癖。







研磨「…ごめん。考え無しに聞いた。」





「なんで謝んの！研磨は悪くないし！それに心配してくれてるだけでしょ？」




研磨「うん。」





「……あの時の事はもう考えたくないけど、臨時マネージャーをしてる理由は教える。」



















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貴方 side









研磨は何年経っても変わらず、優しい人だ。





私のためを思って言う脅しも、私の事を心配してくれることも。





中学の頃の記憶は、今頑張って少しずつ消していってて、新しい記憶でいっぱいにしたい。




でも唯一話した研磨には、ちゃんと安心させたい。






「いつも通り、腹筋を条件にマネージャーをしてる。」




研磨「…やっぱり。」





やはりお見通しだったらしい。




「何故か腹筋オタクが1人の男子にバレてしまって、腹筋を触らせる事と引き換えにマネージャーを…

私は何故こうも腹筋に弱いのでしょうか、！

気が付けばサインを……！」




研磨「本当、バカだよね。」





うわ。刺さった。



研磨の辛辣タイム。





「心配ありがと。やっぱり持つべきものは研磨だね！」




研磨「でも、無理したら承知しないから。」



「はぁーい！」







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