三十六話 ページ43
わからない。
私が普通なんて、考えたこと…ない。
普通だったらなっていうのは、何百回も思ったけど。
私が普通だなんて…。
レイン「……」
レインはため息をつきながら言った。
レイン「お前の普通の基準がおかしいんだよ」
A「…え?」
基準…?
レイン「お前の、人間の普通はなんだよ」
A「…え…と、髪も目も黒色で、魔法が…使えない人」
レイン「だろうな。でもそれは、お前の村での普通だろ?」
A「……」
そう…か?
レイン「他の島の人間らの思ってる普通は、お前の言う普通の人間と、お前みたいな人間、全部ひっくるめて普通なんだよ」
A「……?」
思考が追いつかない。
謎な顔をしているだろう私を見て、レインは呆れた顔をした。
レイン「…だから……他の島の奴らは、お前を見ても何も思わないってことだ」
A「……」
…そうか。
だからあの人たちは、
私を見ても、おかしいって、〈化物〉だって思わなかったんだ。
私が……普通だった、から……?
A「私が、普通…?」
これが普通…?
わからない。
この髪が、この目が、この魔法が普通だなんて思ったこと、なくて…。
レイン「普通かどうかもわからねぇって、相当バカなんだな」
仕方ないじゃん。
……。
A「……私は〈化物〉じゃないってこと?」
いま、一生懸命考えて、わかったことを口に出す。
…そうだとしたら、何なんだろうか。
一気に頭に詰め込みすぎて、わからない。
自分のことなのになぁ。
レインは少し黙ったあとに、こう言った。
レイン「……さぁな。まぁ、外見を見て〈化物〉って言ってるんだったら、そいつらがバカだと思うけどな」
A「…そう」
未だに、実感がない。
考えたこともないことを、無理矢理頭に詰め込んでるから、訳わかんなくなってる。
普通…。
〈化物〉じゃない…。
……。
…あれ?
〈化物〉じゃない…?
A「……ぇ?」
〈化物〉じゃないなら、
じゃあ私は……
A「…………私は、何?」
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心流 - わー!見てくれたんですね!うれしいです!お褒めの言葉、ありがとうございます…!お互お互いに頑張りましょうね! (2017年2月25日 17時) (レス) id: 3f7b35ca21 (このIDを非表示/違反報告)
星園☆.。+(プロフ) - ひゃー…!心流様の小説読みやすくて涙出てきそう…() 夢主ちゃんの設定も素敵で…。更新頑張ってくださいね…、! (2017年2月25日 14時) (レス) id: 5e90579951 (このIDを非表示/違反報告)
心流 - わわ!ありがとうございます〜!白猫やっていらっしゃるんですね!ぜひ相互お願いします!名前はゆ☆きで、リーダーはルカです!フォローさせていただきましたので、多分いると思います!これからもがんばりますので、見てくれたら嬉しいです! (2017年1月23日 17時) (レス) id: 3f7b35ca21 (このIDを非表示/違反報告)
卯月 - 初めまして!面白いです!! 話の続きが気になります! 白猫やってるので相互に、、名前は卯月@相互募集中です! リーダーはレインです! 応援しています!頑張って下さい!!!! (2017年1月22日 23時) (レス) id: c73dabba4f (このIDを非表示/違反報告)
心流 - コメントありがとうございます!引き込まれるなんてそんな…!ありがとうございます!まだまだ未熟ですが、更新頑張りますので、見ててくれたらうれしいです! (2017年1月21日 17時) (レス) id: 3f7b35ca21 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:心流 | 作成日時:2017年1月14日 16時