【白猫プロジェクト】髪、目、身体、そして心

十四話 ページ17

主人公「！」


アイリス「………え？」


キャトラ「今……なんて？」


太陽はもうすっかり沈んでいて、真っ暗だ。


今は月の明かりだけが私たちを照らしているが、二人と一匹の顔はほぼ見えない。


A「…出て行ってって言ったの。この島から、今すぐに」


向こうからも、私の顔が見えてないだろう。


キャトラ「……へ？なんでよ？私たちはただ、旅に誘っただけよ？」


A「……」


……。


出ていってって…言ったじゃん。


なんで行かないの？


早くこの島から、この人たちを遠ざけないといけないって言うのに。


A「……早く行ってよ」


キャトラ「だから、なんでそうなるの？別に私たちは、失礼なこと言ってないでしょ？」


A「……っ」


なんで行かないのさ…！


これだけ言ってるのに…！


なぜ行かない？


なぜここから離れない？


お前らのために、言ってるのに…！！



A「…出て行けって、言ったよな？」


アイリス「…！」


殺気を漂わせる。


A「なんで出て行かない？」


キャトラ「ち、ちょっと…」


A「これだけ言っただろ？なんで聞かない？」


アイリス「で、でも…」


A「…早く出て行けよ」


キャトラ「ち、ちょっと待ってよ！意味がわからないわ！いきなり出て行けなんて！そんなんで伝わるわけないじゃない！せめて理由ぐらい聞かせてよ！」


A「……」


なんでなんでなんで…！


早く出てけよ！


お前らのために言ってるのに、なんでわからないんだよ！！


A「っうるせぇな！！私がどんな思いでいるか知らないくせに…いちいちしつこく聞くんじゃねぇよ！！」


お前らを思っていっているのに…。


どうしてわかってくれないんだ！！


A「早く出てけ！！！この島から！！早く！！」


アイリス「！！」


早く！早く！！


アイリス「……いきましょう！」


主人公「！」


キャトラ「え！？でも…！」


アイリス「いいから早く！」


キャトラ「ち、ちょっと！アイリス！待ってよ……」


二人と一匹は、海岸の方へ走っていった。

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