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今はインターハイ前の
強化合宿をするため東京に向かうバスの中。
深夜に学校に集合して、
今は出発して30分くらいかな。
部員の皆さんはもうすっかり寝ている。
私も寝ようと思ったけど、あまり寝付けなかった。
梟谷、音駒、烏野、青葉城西の4校と
私達白鳥沢学園の5校が参加する。
窓の外をぼーっと眺めていると、
突然私の隣に天童先輩がやってきた。
「Aちゃん、寝れないの?」
小さな声で私に話しかける天童先輩。
私が頷くと、どうして?とまた聞かれる。
どう伝えようか少し悩んでいると、
先輩は紙とペンを貸してくれた。
『今まで生きてきた中で、この障がいを
すぐに受け入れられた経験はあまりないです。
天童さんやバレー部の皆さんくらいです。
なので他の学校の皆さんにどう思われるのか不安で』
そう書いてメモを天童先輩に渡す。
先輩は一通り目を通した後、
いつものようにニヒヒと笑って
大丈夫だよ、と私の頭を撫でてくれる。
「Aちゃんに何かあったら、
俺らがいつでも助けるからね。
迷惑とか考えずに頼るんだよ」
天童先輩の言葉に安心感を覚える。
そのまま私の頭を肩に乗せて、
明日もあるから寝よっかと言う天童先輩。
天童先輩に体重を預けて、眠りに落ちた。
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作者名:acyo | 作成日時:2020年4月24日 14時