Wolf Girl (ページ3)

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Princessの秘密ページ3

『おはようございます』

相変わらずの低血圧具合でスタジオに入ってきたボーカル最年少A

鞄を隅の方に置くと安定の俺と翔吾の間に座った

A曰く「しょごりくさんは落ち着く」らしい…

陸「…あれ、樹は？」

『ほくさんに任せました。二日酔いのあいつ、めんどくさいんで』

吾「昨日結構呑んでたからなぁ～…」

昨日はサポメン会だったらしくみんなかなり呑んで帰ってきた

特に樹が大変だったらしく夜中にAから「助けて」と連絡ありました

まぁ、俺はフル無視だったけどね！！！←

…こっちも翔平が大変だったんだから

『…今日13:00にロビー集合ですって』

そう言ってまこっちゃんと壱馬の所に行った

翔吾は頭が回ってないらしく「何が？」って顔をしている

陸「ほら、すーちゃんママの…」ｺｿｯ

吾「……あ、あぁ！そうか、今日か」

思い出すの遅っ←

今日はすーちゃんママ、つまりAのお母さんの誕生日

超有名ダンサーだったすーちゃんママはEXPGからたくさんお世話になった人

毎年誕生日にはみんなでお祝いをしていた

吾「…何年目やろ、こうやってみんなでお祝い行くの」

2010年の夏

Aの母さんは居眠り運転のトラックに轢かれて亡くなった

まだ35歳という若さだった

そこからAはどんどん変わっていった

吾「あいつは苦しいやろな、ずっと胸に秘めてるんやから」

すーちゃんママの墓参りに行く度、すごく辛そうなA

今日はそんな気分を吹き飛ばすある策を考えた

陸「…すーちゃんママのとこ行った後、パンケーキ食べに行く？」

吾「ﾍﾍｯゴチになりまーす(笑)」

うわ、その笑顔で頼まれたら断れない……

しかも大っきな声で「A、RIKUさんがパンケーキやって！」って報告してるし

ねぇ、翔吾くん知ってる？

あいつ壱馬並みに食べるからね？俺の財布カラになっちゃう←

『RIKUさん』

陸「ん？」

『ありがとう』ﾆｺｯ

パンケーキに対してなのか俺の策に対してなのか分からないけど

笑顔が見れたからまぁいいかな？

『ついでに服も「買いません」…ケチ』

……こいつ、鬼だ←