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「お兄さんはステインが嫌いですか？」
「あぁ。あんな奴大っ嫌いだ」
「そ、そうですか」
ステインの話をするとどんどん顔が怖くなる男性。
"よっぽどステインが嫌いなんだな。誰か身内でも殺られたのかな？"
そんな事を男性の横顔を見ながら思った光弥。
「お前はステインが嫌いじゃないって言ったが、好きってことなのか？」
「好きか嫌いかと聞かれれば、まぁ…好きですね」
「ﾁｯ…何で？」
"また舌打ち！？"
ステインを肯定すれば舌打ちする男性に、どんだけ嫌いなんだ。と光弥は苦笑いした。
「何ていうか、俺は自分の信念をちゃんと持ってる人が好きなんですよ」
「信念…？」
「はい。他人に何を言われても絶対に揺らぐことの無い強い信念。それを持っていれば、例え犯罪者でも俺は好きですよ」
「…じゃあ、ヴィランでも？」
「はい。ヴィランでもヒーローでもそれさえ持っていれば好きですよ」
「！…へぇー」
男性の表情がさっきよりも和らいだ。
何が良かったのか分からなかった光弥だが、取り敢えず男性の気分が良くなってよかったと思った。
「お前さ、ヴィランには入らねぇの？」
「入りませんよ。興味無いんで」
「そうか…「まぁでも」…ん？」
「ヴィランがヒーローよりも退屈しないんなら、入ると思いますよ」
「！…へぇー」
男性がニヤリと不敵に笑った。
その笑みを見て、光弥もフッと笑った。
「なぁ、少し俺の話を聞いてくれ」
「いいですよ」
「俺はヒーローが崇め奉られてるこのクソ社会をぶっ壊したいと思ってる」
「ﾊﾊｯそれはなかなかに壮大ですね」
「無理だと思うか？」
「さあ？どうでしょう。俺には分かりませんよ。でも……」
光弥はベンチから立ち上がり、男性の方を振り返った。
「いいんじゃないですか？俺もこの社会はクソだと思ってるんで」
「！…ﾆｯそうか」
「はい。じゃ、俺はそろそろ失礼しますね」
光弥は家に帰ろうと歩き始めた。
その後ろ姿を男性は不気味な程に満面の笑みで見ている。
「やっぱ良いなぁあいつ。すっげぇ欲しくなっちゃったよ」
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ARy - やぁばいぞこりゃ。ﾊﾊｯって笑い声が映るだけで某ネズミーマウスが脳内再生されますよ (2023年5月1日 16時) (
レス) @page37 id: 20866609ad (このIDを非表示/違反報告)
ARy - 爆豪の兄貴かっけ！好き！ (2023年5月1日 15時) (レス) @page15 id: 20866609ad (このIDを非表示/違反報告)
あーる - 血液、、、、もしかしたら爆発しちゃうのかもねぇっ！ (2022年6月22日 16時) (レス) @page17 id: b99f7244c0 (このIDを非表示/違反報告)
ナツ(プロフ) - ありがとうございます！これからも楽しんで頂けると幸いです！更新頑張ります！ (2021年8月19日 16時) (レス) id: 5b941b1f0d (このIDを非表示/違反報告)
rihuru(プロフ) - 光弥くんの言っていたこと、すごい共感出来ました。光弥くんの話していることのどこからどこまでが冗談なのか、それとも全て本音なのか、かんがえさせられますね。すごい面白いです！更新頑張ってください！ (2021年8月19日 14時) (レス) id: 7414ee8cfb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナツ | 作成日時：2021年8月6日 21時
