【 XLV 】 ページ7
車に揺られ、ホールに向かう。
窓に腕をかけると外からは心地いい風が入ってくる。
外を見るとクリスマスが近いからかショーケースにはサンタの飾り付けや玩具などが置かれている。
「ねぇねぇママ！あのお人形さん可愛い！！」
「そーね。サンタさんに頼んでいい子にしていた、届けてくれるかもね。」
「本当に！じゃあいい子にする！！それで、今年もサンタさんにプレゼントお願いするんだ！！」
信号で車が止まっている時に聞こえてきた言葉。
車が走ればその声はもう聞こえなくなるのに頭の中に残っている。
「サンタなんていないのに……」
本当にサンタなんかがいたとしたら、本当に願いを叶えてくれるサンタなんていたら、私はこんな思いをしてないんだろうか。
『……ママ。私ね、、フルート吹きたいの。』
『フルート？』
『うん。このあいだお外でフルート吹いてる人がいてね。すっごく綺麗だったの。』
『そっかぁ、ママが高校生の時に吹いてたのならあると思うけどそれでもいい？』
『え？本当にいいの？…フルート吹いていいの？A、フルート吹いたことないんだよ？』
『いいのよ全然。今からいっぱい練習したらきっと上手になるわ。』
『本当！じゃあA！いっぱい練習してママに聞かせてあげるね！』
『楽しみだな〜。吹き方は覚えてる限り教えてあげるね。』
『ありがと！ママ！！』
「お母さん………」
あれからお母さんは亡くなっちゃって結局フルート聞かせてあげられなかったな。
今ここにお母さんがいたら、聞きに来てくれたのかな……。
ポツリポツリと積もっていく思い。
気がつけばほろりと涙まで出てきて。
幸い蓮には見えてないようだ。
目が腫れないように涙を拭く。
「A〜。着いたぞ〜？」
「わかった。」
今は目の前の演奏。
せっかくここまでフルート吹いてきてるんだから、気抜いたらお母さんはきっと怒るだろうな。
母からのフルートをキュッと抱きしめホールの中へと向かっていった。
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ルイ(プロフ) - 淡月さん» ありがとうございます！喋り方ちゃんとしていてよかったです！応援ありがとうございます、頑張りますね！ (2016年9月25日 21時) (
レス) id: fd80353d0e (このIDを非表示/違反報告)
淡月 - これすごく面白いですね リヒトの喋り方もちゃんとなっているし、話の区切り方も上手だし、凄いです。これからも応援してるんで頑張ってください。 (2016年9月25日 11時) (レス) id: ac32f96c3f (このIDを非表示/違反報告)
ルイ(プロフ) - 塩化水素さん» そしてレスで返してませんでした、申し訳ありません。本当にありがとうございます！ (2016年9月6日 22時) (レス) id: fd80353d0e (このIDを非表示/違反報告)
ルイ(プロフ) - あ、本当だ…！！言われて気づきましたwってことは話が一話ずつズレてる……！！え、ありがとうございます、全然気づきませんでした。 (2016年9月4日 23時) (レス) id: fd80353d0e (このIDを非表示/違反報告)
塩化水素 - すごく面白いです！やっぱりリヒたんはいいですね\(//∇//)\…あとLXXVIが二つあるような気がします。もし間違っていたらすみません＞＜ (2016年9月4日 23時) (レス) id: aac0d621d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルイ x他1人 | 作成日時：2016年8月21日 20時
