【 LXI 】 ページ23
ロウレスside
頭に銃口を向けられていたはずなのに、
気づけば乾いた音とともに俺の前に倒れているあの女。
右足からじんわりと紅い液体が広がっていく。
なんでこんなこと…。
「あんたってさ……リヒトのこと大好きなんだね。」
…………大好き？
俺が天使ちゃんのことを？
「はぁ！？」
こいつは何言ってんすか。
今までのやりとりみてなんでそんな事が言えるんだか。
「………簡単に言うとリヒトが自分に構ってくれなくて嫌だったんじゃないのって言いたいの。」
「……………。」
確かにリヒたんはこの女と会ってからずっとこいつのことばっか構って俺に話しかけてくるのが減った。
俺が話を振ったって暴言吐かれて蹴られるだけだった。
俺がリヒたんと話したくて手を伸ばしても、手を伸ばすほどリヒたんはこの女の方に近づいて行って俺は置いてけぼり。
でも、それもあるかもしれないけどそーじゃない。
俺がこいつを嫌いなのは……それじゃない。
「おい、なに俺たちシカトして話進めてんだよ。」
吸血鬼たちが話しかけてくるとこいつは吸血鬼の方を向く。
「取り敢えず強欲を痛めつけてまたこの女の血をもらって撤収すればいーんじゃね。」
「じゃーそうすっか。」
「こいつに手を出さないで。」
女はキッと吸血鬼たちを睨むと芯の強い声で言う。
「は？」
「私の血をあげる代わりに、こいつに手を出すな。」
「………プッ、人間に庇われるなんてダサいなぁ！！」
ケラケラと笑いだすモブたち。
「くそっ……あんた、何バカなこと言ってんすか。」
吸血鬼なんか庇ったうえに見逃せなんて。
「バカじゃない。目の前で弱ってるのなら人間だろうが動物だろうが吸血鬼だろうが、私は守りたい。」
「……………！」
『私が欲しいのはこの国の平和さ、……なりたいんだよ。』
「オフィー………リ、ア。……？」
そうか……。
俺はこいつとオフィーリアを。
そんなこいつが嫌で、
視界に入るのが嫌で、
話している姿を見るのが嫌で、
こいつをオフィーリアと重ねてしまう自分が嫌で、
こいつを突き放していたのか。
「ほんと……あんた馬鹿っすよ。」
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ルイ(プロフ) - 淡月さん» ありがとうございます！喋り方ちゃんとしていてよかったです！応援ありがとうございます、頑張りますね！ (2016年9月25日 21時) (
レス) id: fd80353d0e (このIDを非表示/違反報告)
淡月 - これすごく面白いですね リヒトの喋り方もちゃんとなっているし、話の区切り方も上手だし、凄いです。これからも応援してるんで頑張ってください。 (2016年9月25日 11時) (レス) id: ac32f96c3f (このIDを非表示/違反報告)
ルイ(プロフ) - 塩化水素さん» そしてレスで返してませんでした、申し訳ありません。本当にありがとうございます！ (2016年9月6日 22時) (レス) id: fd80353d0e (このIDを非表示/違反報告)
ルイ(プロフ) - あ、本当だ…！！言われて気づきましたwってことは話が一話ずつズレてる……！！え、ありがとうございます、全然気づきませんでした。 (2016年9月4日 23時) (レス) id: fd80353d0e (このIDを非表示/違反報告)
塩化水素 - すごく面白いです！やっぱりリヒたんはいいですね\(//∇//)\…あとLXXVIが二つあるような気がします。もし間違っていたらすみません＞＜ (2016年9月4日 23時) (レス) id: aac0d621d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルイ x他1人 | 作成日時：2016年8月21日 20時
