【 XLII 】 ページ3
少し息がきれる。
自分の家のドアを開けて家に入るとまっすぐに自分の部屋へ向かいカーテンを閉める。
暗い部屋には月の光が入らず一層暗さが増した。
ベッドに座り込む。
頭を冷やせ私。まずは明日のコンサート。
そう思えば思うほど頭の中には金髪の言った好意の二文字がぐるぐるとしている。
リヒトが私のことなんか好きなわけない。
今一緒にいて関わりを持ってるのだって共演をしてから私が吸血鬼に襲われていて家が隣だから。
その関係が全部切れれば私たちは他人になる。
そう思ってるのに今までのことが蘇る。
ほんとなんなの……。
「…意味わかんない。」
恋ってなんですか…。
「またお前たちは喧嘩してたのか！」
頭にたんこぶを作ってお互いそっぽを向いているよく見る二人。
「夜は周りの迷惑になるからやめろって言ってるだろ！」
「だってぇ〜」
「だってじゃないロウレス。また苦情が来るかもしれないぞ。」
「ちぇっ………」
黙り込むロウレス。
「ん？……どうしたリヒト？」
「いや、なんでもねぇ。」
うつむきがちのリヒトの顔は暗い。
そのリヒトを横目で見るロウレス。
その表情に今回の喧嘩はいつもと違ったのかを読み取ったクランツは、これからは気をつけろよと一言言い部屋を出る。
扉の近くにいた蓮に”Aさんは大丈夫ですかと”聞く。
「あぁ、たぶん部屋にいると思うので大丈夫です。リヒトさんたちは大丈夫ですか？」
「いつもはあんな感じじゃないんですけど…なんかあったのかな…？」
頭をかくクランツに蓮は少し黙り込む。
「…………あの、クランツさん。予定空いてる日とかありますか？」
「え？……明日の夜とかなら、空いてますけど…？」
「そうですか！あの……少し話したいことがありまして。」
「……！。いいですよ。」
では、またメールしますね。とクランツはレンに言う。
「クランツさん……ありがとうございます。」
「いえいえ。」
ニコニコとするクランツさんにホッとした顔を浮かべる蓮。
やはりこの人は頼りになる。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 202人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ルイ(プロフ) - 淡月さん» ありがとうございます！喋り方ちゃんとしていてよかったです！応援ありがとうございます、頑張りますね！ (2016年9月25日 21時) (
レス) id: fd80353d0e (このIDを非表示/違反報告)
淡月 - これすごく面白いですね リヒトの喋り方もちゃんとなっているし、話の区切り方も上手だし、凄いです。これからも応援してるんで頑張ってください。 (2016年9月25日 11時) (レス) id: ac32f96c3f (このIDを非表示/違反報告)
ルイ(プロフ) - 塩化水素さん» そしてレスで返してませんでした、申し訳ありません。本当にありがとうございます！ (2016年9月6日 22時) (レス) id: fd80353d0e (このIDを非表示/違反報告)
ルイ(プロフ) - あ、本当だ…！！言われて気づきましたwってことは話が一話ずつズレてる……！！え、ありがとうございます、全然気づきませんでした。 (2016年9月4日 23時) (レス) id: fd80353d0e (このIDを非表示/違反報告)
塩化水素 - すごく面白いです！やっぱりリヒたんはいいですね\(//∇//)\…あとLXXVIが二つあるような気がします。もし間違っていたらすみません＞＜ (2016年9月4日 23時) (レス) id: aac0d621d8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ルイ x他1人 | 作成日時：2016年8月21日 20時
