愛し、愛され、逃げ出せない地獄。２【HUGっとプリキュア】

番外編１０ 大晦日 ページ43

今年もあと少し



今日は大晦日だ



そして、外が暗くなって来た頃



窓から夕暮れを眺めていた少女は少し切なそうな表情をしていた



でも、何故か美しかった



「今年は本当に色々な事があったなー」



Aはそう呟いた



そして、彼女には似合わない純白のカーテンを閉めた



その後、自身の部屋に向かって足を進ませて行った



今年の大晦日も独りか・・・



Aは心の奥でそんな事を思った



そして、自身の部屋の扉の前まで来た



扉をゆっくりと開けると、驚きの光景が目に入った



社員達が全員居たのだ



「社長、急にすみません・・・」



リストルは俯いた



「顔上げて」



Aは少し微笑んでそう言った



「私、凄く嬉しい。いつも大晦日って独りだったから・・・」



彼女は慰める為では無く、本当に嬉しそうだった



「さあ、カウントダウンまで楽しむわよ！」



Aは珍しく楽しそうに言った



すると、リストルやビシン、ジェロス、ジョージも楽しそうに微笑んだ



「では、私が作ったケーキ、持って来ますね！」


「僕はお節料理作りたい！材料取って来る！」


「それじゃあ、お酒でも持って来るか。リストルも呑む？」


「私は結構です。て言うか、ビシンも居るのであまり呑まないで下さい」


上からジェロス、ビシン、ジョージ、リストルだ



皆楽しそうで、Aも凄く楽しくなって来た



少しすると、全員戻って来た



「ケーキ、ホワイトとチョコとチーズが有りますが、何にします？」


「じゃあ、私はホワイトで」



Aとジェロスは楽しそうに話した



「リストル、日本酒だよ」


「だから、私は要りませんって・・・」


「そうかい。美味しいのにね。Aは？」


「私も結構です。ジョージ・クライ様だけ呑んで下さい」


「えーっ」



ジョージは少し拗ねた様子だった



リストルはそんなジョージを見て呆れていた



「社長！お節ってこういうの入れる？」


「あー・・・まあ、それぞれだから良いんじゃない？」



ビシンは自分で作ったハリーの形の砂糖菓子を持って来た



何でこんなに上手なんだろう？



Aはそんな事を考えながら、楽しそうに微笑んだ



「社長！/A！」



皆に呼ばれて振り向いた



「来年もよろしくお願いします！/来年もよろしく！」



Aは驚いたが、すぐに微笑んだ



「ええ。来年もよろしくお願いします！」



ゴーンゴーン



*****
ハッピーニューイヤー(*^^*)

番外編１１．１ お正月→←番外編９ 苦くて甘い〜ジョージ×夢主+リストル〜(なーちゃんさんリクエスト)

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す