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(yb×in) ページ29

Vanilla Ice

バニラアイスを食べたい、
情事の後、そう呟いた彼は、頭からシーツをかぶって冷蔵庫の方へ行った。


「薮もなんか食べる?」

「……いや、いらない。」

「そ。」


シーツの裾をひらひらさせて微笑む伊野尾は、そのしぐさを素で見せているのだろうか。

カップのバニラアイスとスプーンを持って戻ってきた伊野尾は、俺の股の間に収まってそれを食べはじめた。


「ん〜!運動した後はおいしいねぇ!」

「は、バカかよ。」


ぐりぐりと背中を俺の胸板に押し付けるから、手を回して抱きしめると、伊野尾はくすくすと笑った。


「なぁ、伊野尾。」

「ん〜?」

「……なんでもない。」


妖しい月明かりに照らされた肌は青白く輝いて、彼の艶かしさを一層引き立てる。
この肌や伊野尾の体に、いつ溺れたかなんておぼえてないくらいに、俺は伊野尾に心酔している、のに。


「なぁ伊野尾、俺、」

「んん、冷たいもの食べるともっかいしたくなっちゃったなぁ……ね、しよ?」


俺の方を向いて、同じ男とは思えないような妖艶な笑みを浮かべてくる。
何か、何かを言おうとするといつもこうだ。


体を重ねるのは、当たり前。
その唇に口付けるのも、当たり前。
細い体を抱き寄せるのも、当たり前。

でも、その"当たり前"がいつまで続くんだろうと考えれば、足先から冷えていく感覚に襲われる。



ああ、俺は。
こうして、伊野尾の"逃げ"に甘えて、

世の中にあるたくさんの話からすれば、ちっぽけで小さな小さな俺のこの恋心の話を、臆病な伊野尾に捧げて。

臆病な、俺は。
アイスが舌に合うくらいの、熱いこの思いの話を、これ以上書き進める気はないのだろう。


***


わけわかめ( ˘ω˘ )

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はしりん。(プロフ) - 最後のやまいのがやばすぎました。こーゆー切ない系大好きです。素敵なやまいのをありがとうございました。 (2017年8月24日 7時) (レス) id: 0c3d92609c (このIDを非表示/違反報告)
貴山伊咲(プロフ) - 最後の、ケイ、とリョウスケのお話… 今までにないほど感動しました。すごく、すごく儚くて、でも、幸せになれる終わりで、、、。私、この小説を読むことができて、本当に良かったです。これからも応援しています…! (2017年8月14日 23時) (レス) id: ed40211b56 (このIDを非表示/違反報告)
まいまい(プロフ) - バニラアイスすごい良い曲ですよね〜。酢雨さんのテンションが好きです。小説を楽しむと共に、酢雨さんの発言をギャグ小説として読んでしまう…。一度で二度楽しい♪ (2017年3月24日 3時) (レス) id: fa4e2293fb (このIDを非表示/違反報告)
あわび(プロフ) - やぶいのバニラアイスとても好きです( ; ; )酢雨さんのお書きになるやぶいのが本当にツボです!いつもストーカーみたいにやぶいのに反応してごめんなさい! (2017年3月24日 0時) (レス) id: fe63f96f9f (このIDを非表示/違反報告)
リオ(プロフ) - ちばいの最高です…!メレンゲやばかったですよね〜。萌え死にました(笑)本当に酢雨さんの書く小説のようなことがあればいいのに…!(笑)陰ながらいつも応援してます♪ (2017年3月8日 0時) (レス) id: d2fb506589 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:酢雨 | 作成日時:2017年1月5日 23時

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