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18話 ページ19

sideA

明るい子どもの声が聞こえる…

A『今日は何かの縁日ですか?』

なほ「いいえ。でも子ども達が来てますね…」

小さな子らは路地裏や秘密めいた場所を好みますよね。

A『まるで就弥や弘のよう。』

幼い顔で楽しそうに。

「あ、やべ!」

あら…玉蹴りでもしてたんですか?

アオイ「どなたですか!?」

「ひっ…!」

アオイさんは初対面だと縮こまるのも分かります。

A『アオイさん、アオイさん。』

アオイ「Aさん!一般市民の前に顔を出すなど…」

A『彼等はこれを取りに来ただけですよ、きっと。』

幼かった弟ぐらいの背丈の子が2人。

A『気をつけて遊びなさいな。』

私をじっと見るなり抱きついて来ました。

A『あらあら、とんだおませな子。』

小さな子らは私から離れようとしない。

何かに飢えてるのか、何かは知りません。

玄弥「なっ…!ね、姉ちゃん、誰それ。」

A『近所の子らですよ、きっと。背丈も就弥ぐらいの…』

「玉蹴りしながら追いかけっこしてたら…道分かんなくなっちゃって…」

あらあら…

A『困りましたねぇ…』

玄弥「にぃちゃん、探してやるよ。」

「ホント!?」


就弥「玄兄…」

玄弥「兄ちゃんに任せてろ。」


あぁ。

懐かしい……

どれだけ昔に思い耽ても時は前にしか進んでくれない。

後悔は必ず後にしかならない。

「いたい?」

弘ぐらいの小さな子が私の顔を覗き込む。

A『いいえ。』


玄弥(姉ちゃんはこの子が就弥ぐらいって言ったから就弥の事を思い出したのかな…)

実弥「何してんだァ?」

あら。

A『子どもたちが迷子らしくて…』

実弥「はァ?チビ、家どこだ。」

「「びぇぇぇん!!」」

あらあら…

A『しっかりしてください、長男でしょう。』

実弥「関係ないわ!!」

A『炭治郎くんの方が圧倒的に頼もしくて優しい理想のお兄ちゃん…』

実弥「てめぇ…あいつの肩を持つとは何事だァ?」

玄弥(姉ちゃんから他の男の名前聞きたくない……)

肩を持つとは。

A『暗くなりますよ。さ、お家に帰んなさい。』

「お姉ちゃんまたね。」

「お姉ちゃん、ありがとー。」


玄弥が送り届けてくれるみたいです。


A『就弥と弘みたいですね。』

実弥「……」

A『無様ですよね…鬼が昔の事を思い出して涙ぐむなんて……』

実弥「…泣きたきゃ泣け。」

実弥(お前が居なくなった時の俺と玄弥ぐらい泣け。)

家族には優しいのに。

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作者名:ペテン師 | 作成日時:2019年11月20日 4時

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