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セーレは手を伸ばし、その矢を業火で焼き払う
その炎は蒸発されることもない、ただならぬ炎だった
近づけば雷の剣で斬り払われる
セーレは手のひらにどれだけ攻撃しても割れない氷の華を生成し、防ぐ
タルタリヤは舌打ちを一つすると、後ろに下がる
すると矢に水元素をたくさん溜めそれを放つと、大きな水の鯨を飛ばす
壁際を走り、鯨を避ける
セーレは手を真上にあげ、岩の大きな槍を鯨に突き刺し石化させる
空中で止まった鯨をセーレは指をさし、その指先から鋭い岩を飛ばし、鯨を割る
地面に落ちようとする鯨の岩のカケラに飛び移り、タルタリヤへ襲いかかる
そして空の相手をしていたタルタリヤはセーレに気づかず、後ろへ「ぐはぁっ!」とうめき声をあげて吹き飛ばされる
すると元のタルタリヤの姿に戻り、地面に降り立ち跪く
タ「ふう……」
パ「あっ、元通りになった」
タ「そろそろ……落ち着かないと。
さっきの「魔王武装」は体への負担が大きい。そのせいで考える余裕も
なかった……」
タルタリヤは顔をあげてセーレを見る
セーレは目を見開いてパチパチさせる
タ「よくよく考えれば、ヨナちゃんが先に「神の心」を奪う可能性は
確かにない。「神の心」の件は……君たちと無関係なんだろう」
『だから言ったでしょう?』
セーレは呆れたように右手で左肘に手を添えて言う
タルタリヤはゆっくり立ち上がる
タ「旅人、ヨナちゃん、今日君たちが見せた実力は、モンドで「淑女」が
君に下した評価よりもずっと強い。どうしてかな?」
空は真剣な顔で考え込み、セーレは顔を逸らす
空「(7つの元素を集めてるから……)」
『(私が出てきたからよね。この子は力を極力使おうとしないもの……)』
タ「その様子じゃ、心当たりはあるんだね?
はぁ、俺には言えないか。どうやら、この好奇心は抑えておくしか
ないようだ」
セーレは目を細めて不機嫌そうな顔でタルタリヤを見つめる
私のことも、セーレのことも教えられるわけないでしょ?
人々が信じ崇める神だって赦しはしないことなのよ?
タルタリヤは嘘のような笑顔を貼り付け、ニコッと笑った
タ「君たちとの戦いはとても良かったよ」
どこがよ……
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作者名:ゆっきーぷ | 作成日時:2023年5月19日 23時