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空「ごっ、ごめん、
聞いちゃいけなかったかな？」
『ごめん……もう……思い出したくないんだ……』
ヨナは布団の上に座り込み、俯いて腕を抱えその表情を空に見せないようにする
空はもう一度ヨナを抱きしめ、優しく頭を撫でた
『空……？』
空「何があったのかはわからないけど、ヨナが怖がることは何もないんだよ。
それでも怖いんなら思い出さなくていい』
空はきっと……今まで想像を絶する旅をしてきたのでしょう
共に生きてきた妹さんと離れ離れになって、空だって不安なはずなのに……
ヨナはもう一度ギュッと空を抱きしめ、その腕から離れ、どこか疲れたような笑顔を空に見せた
『もう大丈夫だよ。こんな深夜に心配をかけちゃってごめんね……』
空「ううん、もう大丈夫なら良かった」
そう言って空は部屋を出て行った
ヨナは最後に寂しそうな顔をして帰った空を見送った後、窓の外に輝く満月と、その月によって照らされる夜空を見上げた
この空の下に……あの人達は生きていらした……
そしてあの天高き空の上に神様がいる……
あんな思い、もうしたくありません……
どうしてこんな夢を見たのでしょう……？
逝去されたモラクス様が生きていたから、なのでしょうか……
父と思うほど親しい方が亡くなった「別れ」を経験したことが、きっときっかけになったのでしょう……
はあ……
もう早く寝ましょう……
何だか悪夢を見て疲れてしまいました
ヨナは布団を口元まで被り、ギュッと握った
そしてまた泣きそうになるのを堪えて、布団の中に潜った
、
、
、
、
あんな気味の悪い夢は見ませんように……
その夜、ヨナは悪夢を感じ取った鍾離の仙術によって安らかに眠れた
鍾離にはヨナの悪夢の原因が自分であること、何がトラウマになっているのかを知っていた
ヨナが前に一度地上に降りた時、親しくなった者がいた
けれどその者は神によって命を落とすことになったのだ
それでもヨナは神を信じ、心の底から愛すのをやめなかった
数日後、やっとヨナの熱は下がった
鍾離にお礼を言い、最後にヨナは抱きしめあってから璃月を離れた
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作者名：ゆっきーぷ | 作成日時：2023年5月19日 23時
