【原神】八神目〜璃月編3〜 (ページ1)

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甘雨は嬉しそうに微笑んだ

甘「こちらこそ、まさか帝君の「送仙儀式」の力になれるなんて、この出会いに
　感謝です」

『ありがとうございます』

ヨナは甘雨の手を自分の両手で優しく包み込み、ぎゅっと握った

甘「そろそろ戻ります。うまく行くといいですね」

甘雨は去って行った

甘雨はいつも忙しいですからね……

過労で倒れないか心配です

鍾「これで、「送仙儀式」に必要な準備は大体終わったぞ。
　花の件は他のものより比較的簡単だから、最後にとっておいたんだ」

空「鍾離先生の性格は開拓者に向いてる」

パ「うん、鍾離が璃月で商売したら、きっと起業の難しさも楽しいだろうな」

パイモンは腕を組んで、うんうんと大きく頷いた

鍾離は楽しそうに笑った

鍾「ハハッ……そういう暮らしは過去にあったぞ」

『へえ……！』

ヨナは興味津々な表情になる

鍾離は思い出すように顎に手を当てて話す

鍾「起業、開拓……なんでも最初は難しいが、その分思いは込められる。
　しかし軌道に乗り、時間が経つと、その感情は「摩耗」する」

『摩耗……』

鍾「「摩耗」が多いと、自分を見つめ直す必要が出てくる。
　でないと、取り返しのつかないことになる」

パ「へぇ！経験者は語るってやつだな！」

パイモンも楽しそうだった

パ「さて、用事は終わったし、そろそろ璃月港に戻ろう」

そして送仙儀式の準備を整えるべく高い山をいくつも登り、璃月港へ帰る

空に腕を引き上げてもらったり、上に登ったなら風の翼で思い切り飛ぶ……という行為を繰り返す

すると璃月港の入り口の門にはファデュイと千岩軍が何人もいる

パ「あれっ、なにがあったんだ？千岩軍がたくさんいるぞ？
　ファデュイも……」

鍾「いつもと雰囲気が違う、何かがあったようだ。
　念のため、誰かに聞いてみよう」

そして門に一番近い、ファデュイの兵に今の状況を聞く

その人は鍾離と顔見知りのようだった

「ああ、「往生堂」の鍾離先生か。
　千岩軍が我々を監視してる。今は非常時だ、先生も軽率な行動を控えた方が
　いい」

鍾「非常時？」

「ああ、「絶雲の間」の仙人が動いた。何かするつもりだ」

仙人がどうしてこのタイミングで……？