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すると隣のガイアがこちらに聞きえるようにわざとため息をついた
ガイア「はぁ……つれないな、「親友」に俺を無視する気か?」
空「ああ、親友のガイアじゃないか」
空もその冗談に乗っかる
すると、ガイアは少し驚いたような表情で言う
ガイア「ほう、俺の熱い気持ち応えてくれるとは。どうやら、俺の誠実さが
伝わったようだ。
モンドの新たな英雄が目の前にいると思うと、騎士として心が震え立つ
もんがあるな」
胸に手を当てて空とユリスを順番に見てからそう言うと、パイモンは両手を腰につき、呆れたような顔で言う
パイモン「ガイアがまた適当に褒めてる」
ガイア「はは、俺が言ったことは本心だぜ」
冗談は置いておいて、空は気になったことを問う
空「ここで何してたの?」
ガイア「頭ん中を整理したくてな、静かな場所を探してたんだ」
パイモン「他の騎士は後片付けしてるっていうのに……」
パイモンが呆れながら言うと、ガイアはパイモンに正論で返す
ガイア「考えるっていうのも大事な仕事だ、むしろ戦場の後片付けの方が楽だと
思うぜ」
結構大口を叩いたガイアに、パイモンは少しだけ興味を示す
パイモン「ふーん?その考えごとって?」
ガイア「アビス教団のことだよ……」
『!』
ガイア「龍災でジンがモンドにいなかった間、アビス教団にとっては絶好の
チャンスだった。もしお前たちがアビス教団の者なら、こんな「絶好の
チャンス」にヒルチャールだけを送り込むか?」
空とユリスは顎に手を当てて考え込む
『確かに……』
空「じゃあ、真相は———」
するとガイアはニヤッと笑った
ガイア「真相を見極めるため、俺は待つことにしたんだ———ヤツらの次の
行動をな。それにお前たちが風龍廃墟で激しい戦いを繰り広げている間、
モンドの城門でヒルチャールの叫び声を聞いてな……」
アビス教団がトワリンを操っていたことを考えると……まるでそれも仕組まれていたみたい
ジンが風龍廃墟へ向かうことを想定していたのかは分からないけど、少なくとも、騎士団を撹乱するのが目的だったとは考えられる……
ガイア「城内に不審者がいたんだよ」
パイモン「モンドの城内にか!?」
するとガイアはゆっくり頷いた
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作者名:ゆっきーぷ | 作成日時:2023年3月11日 19時