【原神】八神目〜モンド編2〜 (ページ35)

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ｳｪﾝﾃｨ「肩書がなくても君はボクたちを守ってくれたじゃ
　ないか？
　これからは、ボクの祝福と共に……もっと自由に飛ぶといい」

そしてトワリンはモンド城へ帰るスピードを速めた

ﾄﾜﾘﾝ「あの子は……どうなった？」

トワリンは少し申し訳なさそうに呟く

ウェンティは「あの子」という言葉だけで分かったように、ユリスの方をチラッとみる

どうやら空が受け止めてくれたらしく、空の隣でスヤスヤと気持ち良さそうに少し笑みを浮かべながら眠っている

ウェンティはそんなユリスを見て、少しだけ笑みをこぼす

ｳｪﾝﾃｨ「大丈夫、ユリスはそこまで弱い子じゃないよ」

ウェンティが優しく言うと、トワリンも「そうか……」と、まだ少し申し訳なさそうに呟く

ﾄﾜﾘﾝ「それにしてもあの魔女が出てくるとは……アイツも過保護になった
　ものだな」

ｳｪﾝﾃｨ「そうだね」

ﾄﾜﾘﾝ「あんな強大な力を秘めていて……肉体を保っているとは不思議だな」

ｳｪﾝﾃｨ「……ふふっ、何てったって、セーレは運命に選ばれし子だからね……」

ウェンティのつぶやきは風によってかき消された

そしてモンド城へと戻ってきた

ジンはユリスの事情を察し、詳しいことが分からなくてもモンドに住む人々には教えなかった

モンドの龍災は、これで一件落着だ

私は騎士団を代表して、市民たちの誤解を解き

事件が解決したことを知らせる

しかし……

「風魔龍」が前触れもなくモンドを襲い

その後、行方をくらませたことは

きっと市民たちの心に多くの疑問と不安を残すだろう

、

———————ううん、大丈夫。風向きは変わるものだからね

いつかそれも

光射す方へと拭いてくれるはずだよ

、

風に囚われし一体の龍は今、自分の鎖を断ち切って大空へと羽ばたいた

その大きな体と翼で今後のモンドを見守ってくれますように……