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ウェンティはニヤッとして、両手をひらひらさせながらパイモンに言った
パイモンはイライラしている
パイモン「うぅ、むかつく。よし……決めた、おまえのことを「吟遊野郎」って
呼ぶぞ!」
結晶を探す準備をしている時に、ディルックが呟いた
ディルック「こんな手探り状態での捜索、あの「ファデュイ」との競争を思い出すな」
ディルックは懐かしそうに話す
ディルック「半年前、とある盗賊が四風神殿の「東風」遺跡からある宝物を
盗掘し、市場に流した」
パイモンは宝物、と聞いて話に入る
パイモン「お〜、なんだなんだ。バルバトスが使ってたコップとかか?」
ディルック「いや、本当にそんなものがあるなら、それはそれですごいが……
その時、発掘されたモノは、現存する遺物の中で最も貴重かもしれない」
そういえば昔、バルバトス様に詩を教えていただいた時に、ライアーをもらいましたね
もらった時は嬉しくて弾こうとしても、全然上手く弾けなかったのを今でもよく覚えてる
ディルック「その宝とは、風神の「息」が入った小瓶だ」
パイモン「そういう形の遺物もあるんだな……」
ディルック「芸術的美に溢れたそれを、当然僕は手に入れたいと思った。
しかし情報が漏れ、「ファデュイ」がその宝を狙ってきたんだ」
それにも「風神の力」が……?
ディルック「彼らは偽物を作り、市場へと流した。そこで僕が取った対策は、その
真偽に関わらず、全て買い取ることだった。それがずっと続いた、今もね」
今まであまり金銭をよく知らなかったけど、ここに来てモラの大切さを知った
モラクス様の話をちゃんと聞いておけばと今になって後悔してる
ディルック「僕は少なくとも2000個の偽物を見た。そしてヤツらは今も、
本物を入手できていない」
パイモン「うわぁ…どっちも本気だな。でも、それって……今、闇市に行けば、
本物を入手する機会がまだあるってことだよな?」
目を輝かせた
パイモン「そしたら……そしたらさ……特別価格で本物を譲ってやるよ!」
ディルック「ああ、やってみるといいさ。たとえ偽物だったとしても僕は断らないよ。
入手したらワイナリーに来るといい20個でビール1杯サービスする」
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作者名:ゆっきーぷ | 作成日時:2023年3月11日 19時