二日目(1) ページ5
ピピピピッピピピピッ
ピピピピピピ
『うるさい…』
もう朝か。
窓がないせいで分からないけど、目覚ましをセットした時計は7時半を指している。
『朝……って感じしないなぁ〜』
まだ眠気がとれない。
早く朝のコーヒーを飲みたいところだけど、コーヒーマシンはスタッフルームにある。
…あのコーヒーマシン割と高いんじゃないかな。ぶっちゃけ、今まで飲んだコーヒーの中でも上位に入る味だ。そんなに費用があるなら人員を増やしてくれ、と思うけどあのコーヒーマシンがなかったらそれはそれで辛い。
仕方なく身支度を済ませ自室を出てスタッフルームへ行くと、既に明かりはついていた。
『イヤミ先生、おはようございます！』
イヤミ先生もう出勤してるんだ。
勝手ながら時間にはルーズそうだと思っていたから意外だ。
｢あぁ、チミザンスか。朝食はそこに置いてあるザンス。｣
『えっあの、どうしてイヤミ先生が…？』
｢ミーはちょうど朝、別棟に用があるザンス。食品はそこでしか買えないから今度から買ってきてやるザンス。｣
『あ、ありがとうございます！』
｢勘違いしないでほしいザンスね。チミには一刻も早く働いてほしいだけザンス。…あと代金はチミの給料から引いてるザンス。｣
『…了解です』
なんだ、タダで食事がもらえるのかと思った。まぁそんなに甘くはないよね。
デスクを見たところ、パンやおにぎり、弁当が積まれている。
…もしかしてこれ朝食だけじゃなくて三食分！？
うそ…じゃあこれから毎日コンビニ食の生活が始まるのか…
はぁ…
飽きてきた頃に別棟に行く許可をもらおうかな。
幸い食事に関してはそこまでこだわりがないため、暫くこれでもやっていけそうだ。
｢あぁそれと。あの廊下を真っ直ぐ行ったところに赤い扉の部屋があるザンス。
………そこには絶対に入ってはいけないザンスよ？｣
『…何故ですか？』
｢それはミーも知らないザンス。
…でも、絶対に、入ってはダメザンス。
……ここで平穏に暮らしたいのならば。｣
イヤミ先生の鋭い目つきに背筋がゾクッとした。
これはアドバイスや忠告などではなく、れっきとした"警告"なのだと思わせられる。
その真剣な表情に思わずゴクリと唾を呑み込む。
赤い扉
ちゃんと覚えとかなきゃ。
｢じゃあミーはこれで。せいぜい気をつけるザンス。｣
そう言い残しイヤミ先生は去っていった。
この病棟にはイヤミ先生しかいないから、てっきり何でも知ってると思ってたけどそうでもないらしい。
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舞香 - ふふっ怖くていいですね…！続き気になります…頑張ってください応援してます…！←生きる気力のないクズからでした… (4月9日 22時) (
レス) @page13 id: 30c4979b7d (このIDを非表示/違反報告)
とろろ(プロフ) - なり金さん» ありがとうございます。割と伏線をしきつめてるので、読みながらぼんやり考えていただけたら幸いです。 (2020年5月23日 22時) (レス) id: f050346503 (このIDを非表示/違反報告)
なり金(プロフ) - 怖いけど楽しいですね！！ (2020年5月23日 17時) (レス) id: c41c7ba354 (このIDを非表示/違反報告)
とろろ(プロフ) - 永夢さん» ありがとうございます。ドキドキハラハラな感じを目指してるのでそう言っていただけて嬉しいです！ (2020年5月14日 14時) (レス) id: f050346503 (このIDを非表示/違反報告)
永夢(プロフ) - ちょっと見るつもりが、続きが気になってきました！ (2020年5月13日 1時) (携帯から) (レス) id: 412e09563c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Nori | 作成日時：2020年3月31日 16時
