どうしようもないヌナ・・LT・・

三度　　　　ＬＴ ページ8

コレといって大きなミスをした訳でもないし、
体調が悪い訳でもないのに、

何だか気分が晴れない夜。

マネージャーにマンション前まで送り届けてもらう。

エレベータに向かうと、昨日の彼女がいた。

彼女の姿を見て、不思議と気分が晴れていく。

少しニヤける顔を抑えつつ昨日の今日だし、挨拶ぐらいいいよね？

「こんばんわ。」

と声をかけたが、表情管理が間に合わず、笑顔が止まらない←

エレベータの後方に乗り込み、前方の彼女をチャンスとばかり観察する。

相変わらず仕事帰りとは思えないくらいキチンとしている。

ピンと伸びた背筋、綺麗に巻かれた髪からは、何だかいい香りがしそう。

右手に昨日と同じ鞄。
だけど、この鞄の中身って・・・、メチャクチャだよね？

左手にはコンビニ袋。
ビール？お酒好きかな？？

その手を更にジット見る。

人差し指と小指に通ったデザインリング。
薬指はフリーだ。

既婚者の線は消えた？
ヨッシャ←

ということはお金持ちのお嬢様？

そんなことを考えていると

ソワソワした彼女が１６階のボタンを押した。

そうだった、彼女の中で、俺は１６階の住人だった。

お礼を言って、仕方ない、今日も１階分階段で降りるか。
と、覚悟を決める。


今日も彼女は颯爽と降りていく。

昨日のこともあるし・・・、
また、彼女の姿が見れる？？

少し期待して、そっと１５階の通路を覗くが

今日は既に彼女の姿は無かった。

今日は直に鍵見つかったんだな・・・。

残念。

なんでかそんな気持ちになり、

どうしてこんな気持ちになるのかなんて、
分らなかったし・・・、

結局考える事無く、

また、隣だし、いくらでも会えるはず。

そう考えてた。

再会　　　　you→←三度　　　　you

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