七つの大罪 (ページ8)

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8話ページ8

黄「すみませーん。」

店「いらっしゃい！
　 ...兄ちゃんたち旅人さんかい？」

岩本たちが店の中に入ると、店員であろう中年の男が物珍しそうに訪ねた。

桃「えっと、旅人というか、俺ら、」

緑「そうです！
　俺ら旅をしていて、聞きたいことがあってここに立ち寄ったんです!」

話しを遮られた佐久間が、阿部の方を何か言いたそうに見ると「黙ってて！」と目で制されたので、少し黙っておくことにした。

店「やっぱりそうか！
　ここらじゃみない服装だしな！
　で、聞きたいことって何だ？」

緑「僕たちの仲間が1人はぐれてしまって...
　僕たちのような服装の男を見ませんでしたか？」

店「んー...
　見てないな。
　この町は小さいし、外から人が来たら町の人間が噂するはずだしなぁ...」

緑「...そうですか。
　ありがとうございます。
　もし見かけたら、仲間が探してるからここで待つようにって伝えていただけませんか？」

店「分かった！
　伝えておくよ。
　ところで兄ちゃんたち、せっかく飯屋に来たんだし何か食ってけよ！」

緑「ありがとうございます。
　でも僕たちお金持ってないんです...」

店「？
　お金が無いのにどうやって旅してるんだ？
　その格好、あまり貧乏旅してるようには見えねえけど？」

緑「...実は、ここに来る前に追いはぎに遭ってお金を盗られてしまったんです。」

店「追いはぎに！？
　なるほど、そいつは大変だな...」

阿部と店員が深刻そうに話しているそばで、目黒と佐久間の頭の上には《？》が浮かんでいた。

黒「...追いはぎって何すか？(ﾎﾞｿｯ」

桃「さあ？
　俺にも分かんない(ﾎﾞｿｯ」

黄「強盗って事だよ(ﾎﾞｿｯ」

教えられた2人は納得した表情で岩本を見た。
そんな2人に少し呆れつつ、よく頭が回るなと阿部に感心していた。