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「遅い」
「万ちゃん!!!」
寮に帰ると俺を待ち構えていたのはすっかりとOFFモードで不機嫌な至さんと何故か目をキラキラと輝かせながら俺を見る太一。
何だよ、この組み合わせは。
つーか、
「至さん、今日の帰り遅くなるって言ってなかったっスか?」
「万里にランキング抜かされてたから早めに切り上げた」
まじか。Aと出会ったせいですっかりとゲームのことも忘れていた。
至さんのランキング抜いてすぐ至さんにLIMEしたんだったな。
つーことはもうやり返されたわけか...。
また少しやりこまねぇと...。
「あ、万里くんおかえり〜」
「お〜監督ちゃん」
対話室に入ると監督ちゃんと幸、椋の中学生コンビがくつろいでいた。
監督ちゃんに軽く挨拶をして俺は台所へ向かった。
「万ちゃん!!!」
台所でペットボトルを手に取り水を飲もうとした。
すると、太一が台所まで俺を追いかけて来た。
至さんと一緒に出迎えてくれたのに太一そっちのけで至さんとずっと話ちまったな。
悪りぃな、太一と思いながら俺は太一に声をかけた。
「どうした?玄関先でも何か言いたそうだったな?」
ペットボトルのキャップを回しながら太一に問いかけた。
水を口に含んだと同時くらいに太一が再び目を輝かせながら口を開いた。
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「万ちゃん、街のど真ん中で女の人とキスしてたっス!!!」
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「ぶーーー!!!」
「わぁ!万ちゃん水を吹き出すなんて汚いっスよ!」
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作者名:波瑠 | 作成日時:2017年3月20日 23時