287. 王子様のキス ページ7
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私の鼻をつまみながらそう言った翔くんに、
「えー、野望でしょ？知りたい！」
それでも引き下がらないでいると、翔くんはフッと頬を緩めて、
「そうだなあ･･･じゃあ･･･帰りの飛行機で教えてやる･･･かもな(笑)」
って、変なことを言った。
口を尖らせる私にクスクスと笑いながら、翔くんは運転を続ける。
「拗ねてもかわいいよ(笑)」
そんな甘い言葉をちょいちょいと放り込んでくるから、そのたびに胸がドキドキする。
そうこうしてるうちに、港のようなところに辿り着いた。
「･･･翔くん？」
腕時計に目をやって、なにやら計算している顔の翔くんに声をかけると、
「A。あそこ、行くぞ？」
翔くんは、にっこりと笑いながら、目の前に広がる富士山みたいな島を指差した。
「え･･･？島･･･？どうやって？」
そう言った瞬間、目の前に大きな船が泊まっていることに気が付いた。
「この船で行くの？」
「そ。車ごとな。」
「え？わざわざ？」
「そりゃそうだろ。そうじゃないと、向こうでドライブできねーじゃん(笑)」
ハンドルに腕を乗せて、くくくって笑いながらこちらを見ている翔くんを、ポカンとした顔で見つめていたら、
「そんな顔も、かわいいよ(笑)」
って、またまた甘い言葉を放り込まれた。
「も、もーーー！今日の翔くん、甘い！甘すぎて･･･ドキドキしっぱなしなんだけど(笑)」
我に返った私が抗議をすると、
「おまえなあ･･･こんなのでドキドキしてたら、旅行終わるまで心臓もたねーぞ？」
何食わぬ顔でそんなことを言う。
「ちょ･･･」
「この旅行では、俺はおまえを徹底的に甘やかして、徹底的にドキドキさせてやる(笑)」
「しょ･･･」
「でもって･･･もう絶対に俺以外のやつに目がいかないようにするって決めてんの！(笑)だから･･･」
サングラスをちょっと上にずらして、そこから覗いた丸くて大きな瞳でじっと私の目を覗き込んだ翔くんは、
少しだけ目を細めて、口角をキュッとあげると、
「覚悟しとけよ？」
って、笑った。
そんな翔くんに、ドキドキを通り越して呼吸が止まるんじゃないかって思っていたら、
「でも、今死なれたら困るから･･･」
クスッと笑いながら私の頬に手を当てると、
「お姫様･･･王子様のキスで目を覚ましてくださいね、っと(笑)」
そう言って、私の唇にそっとキスをした。
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ゆん*(プロフ) - あきさん» お待ちいただき、ありがとうございます！PCも新しくなったので、どんどん更新していきまーっす♪ (2014年9月25日 21時) (
レス) id: ef176538c5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん*(プロフ) - 莉央さん» ハラハラありがとうございます！第8章もよろしくお願いいたしまーす♪ (2014年9月25日 21時) (レス) id: ef176538c5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん*(プロフ) - えなりんさん» 嬉しいです♪ありがとうございます！続きもどうぞお楽しみくださいね☆ (2014年9月25日 21時) (レス) id: ef176538c5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん*(プロフ) - しずくさん» まとめてお返事☆何度も読み返していただくなんて、とっても嬉しいです♪まだもう少し続きますので、どうぞお楽しみに！ (2014年9月25日 21時) (レス) id: ef176538c5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん*(プロフ) - Aさん» わざわざ登録いただいて、ありがとうございます！嬉しいです♪残りのお話もお楽しみいただけると嬉しいです♪ (2014年9月25日 21時) (レス) id: ef176538c5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆん*
| 作成日時：2014年8月12日 23時
