316. なりたい ページ36
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コクリと頷いた私を見て、
「え･･･」
それでも、信じられないって顔で私を見つめる翔くんに、
「櫻井Aに、なりたいの･･･。こんな私でよければ･･･よろしくお願い、します。」
って、ようやくはっきりと、自分の言葉で気持ちを伝えた。
すると、大きな瞳をさらに大きく開き、口もポカンと開けたまま、私の顔を見ていた翔くんは、
ゆっくりと指輪に視線を落として、
「それは･･･」
小さな声でそうつぶやくと、
「俺と･･･結婚してくれる、って･･･こと？」
そう言いながら、箱に収まった指輪を親指と人差し指でクッションから抜き取って、
また、私と視線を合わせたから、
今度こそ、私は･･･
翔くんの目を見ながら、
「はい･･･」
って、答えて、微笑んだ。
すると、みるみるうちに、天使みたいな笑顔になった翔くんは、
私の左手を取り、まだどんな指輪もはめたことがない私の薬指に、ゆっくりと指輪を滑らせた。
薬指でキラキラと輝く指輪を、何とも言えない幸せな気持ちで見つめていると、
そのままふわりと翔くんに抱き寄せられて、
頭の上から
「ありがと。すげえ･･･うれしい。」
って聞こえたのと同時に、ぎゅうっと･･･強く、強く、抱きしめられた。
それから少しの間、今度はお互いにゆるりと抱きしめ合いながら、お互いの胸の鼓動しか聞こえない時間を過ごすと、
翔くんは、ゆっくりと、私を抱きしめる腕を緩めた。
そして、それを合図にしたかのように、ふたり、見つめ合うと、どちらからともなく顔を近づけて、甘いキスを交わす。
それから翔くんは、縁側に腰掛けた状態からお姫様抱っこで私を抱え上げると、
そのままお布団まで移動して、その上に大事に大事におろしてくれた。
私を見下ろした翔くんに、
「A･･･俺と、幸せになる覚悟･･･できてる？」
そう聞かれて、胸の奥がキュンとなる。
「･･･うん。翔くんは･･･？」
その問いかけに、翔くんは、フッと目を細める。
「だいぶ前から、な(笑)」
そして、もう一度ゆっくりとキスを交わした私たちは、
甘く幸せな気持ちに満たされたまま･･･ひとつになった。
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ゆん*(プロフ) - あきさん» お待ちいただき、ありがとうございます！PCも新しくなったので、どんどん更新していきまーっす♪ (2014年9月25日 21時) (
レス) id: ef176538c5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん*(プロフ) - 莉央さん» ハラハラありがとうございます！第8章もよろしくお願いいたしまーす♪ (2014年9月25日 21時) (レス) id: ef176538c5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん*(プロフ) - えなりんさん» 嬉しいです♪ありがとうございます！続きもどうぞお楽しみくださいね☆ (2014年9月25日 21時) (レス) id: ef176538c5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん*(プロフ) - しずくさん» まとめてお返事☆何度も読み返していただくなんて、とっても嬉しいです♪まだもう少し続きますので、どうぞお楽しみに！ (2014年9月25日 21時) (レス) id: ef176538c5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん*(プロフ) - Aさん» わざわざ登録いただいて、ありがとうございます！嬉しいです♪残りのお話もお楽しみいただけると嬉しいです♪ (2014年9月25日 21時) (レス) id: ef176538c5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆん*
| 作成日時：2014年8月12日 23時
