306. 予定変更 ページ26
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翔くんは、時計を見ては宙を見つめて、何かを計算してるよう。
「翔くん･･･どうかした？」
「え？ああ、なんでもないよ。」
私の問いかけに、翔くんは優しく笑ってそう言ったけど、すぐにまた時計を見つめる。
「･･･もしかして、私がもう少しいたい、って言っちゃったから･･･予定狂わせちゃった？」
ハイカラ通りのお散歩がことのほか楽しくて、
翔くんに“そろそろ行く？”って言われたときに、“もうちょっといい？”って言ったことを思い出してそう聞くと、
「いや、そんなことないよ(笑)」
「でも･･･」
すごい時計見て計算してるもん。
スケジュール管理を完璧に行う翔くんが、自分のミスで“しまったー”なんて言う状況になるはずがないし、
やっぱり予定を狂わせたのは私だって･･･さすがに分かるよ(苦笑)
「･･･翔くん。」
「んー？」
どした？って、何でもないような顔を向ける翔くんにぴったりとくっついて、ぐるりと背中に手を回す。
「夕飯の前に、どっか連れて行ってくれようとしてた？」
翔くんを見上げてそう聞くと、顔は優しいままだったけど、身体がピクリと反応した。
「･･･どこ行こうとしてたの？そこ、もう、行けない？」
その言葉に、翔くんがゆっくりと私の背中に腕を回す。
「ごめんね･･･」
そう言って、翔くんの胸に頭を付けると、頭の上から軽いため息が聞こえた。
「A。」
顔を上げて、翔くんを見つめる。
「Aのせいじゃ、ないよ(苦笑)」
「でも･･･」
「時間を忘れるくらい、俺も楽しんじゃってたからさ(笑)」
「翔くん･･･」
「それに･･･まだ連れてってやれないわけじゃ、ないし。」
「え？」
「見せたいものはちょっと変わっちゃうけど、メシ食ってからでも、行けるから。」
昨日19時だった夕飯を、今日は20時に変更した翔くん。
きっと、その前に行きたかったから、わざわざ夕飯の時間をずらしてもらったんだろうに･･･
そう思ったら、ふと思い当たることがあった。
「もしかして･･･夜景？」
その言葉に、フッと目を細める。
「そ(笑)っていうか、海に沈む太陽からの夜景を見せてやりたかったんだけどな(苦笑)」
そう言われて、時間が大事だったことを改めて感じる。
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ゆん*(プロフ) - あきさん» お待ちいただき、ありがとうございます！PCも新しくなったので、どんどん更新していきまーっす♪ (2014年9月25日 21時) (
レス) id: ef176538c5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん*(プロフ) - 莉央さん» ハラハラありがとうございます！第8章もよろしくお願いいたしまーす♪ (2014年9月25日 21時) (レス) id: ef176538c5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん*(プロフ) - えなりんさん» 嬉しいです♪ありがとうございます！続きもどうぞお楽しみくださいね☆ (2014年9月25日 21時) (レス) id: ef176538c5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん*(プロフ) - しずくさん» まとめてお返事☆何度も読み返していただくなんて、とっても嬉しいです♪まだもう少し続きますので、どうぞお楽しみに！ (2014年9月25日 21時) (レス) id: ef176538c5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん*(プロフ) - Aさん» わざわざ登録いただいて、ありがとうございます！嬉しいです♪残りのお話もお楽しみいただけると嬉しいです♪ (2014年9月25日 21時) (レス) id: ef176538c5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆん*
| 作成日時：2014年8月12日 23時
