僕を撃っていけ (ページ12)

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12.俺を撃っていけページ12

久しぶりに帰ってきた日本はどことなく空気が澱んでいる。

きっと私の心が澱んでいるからだろう。

急いでタクシーを呼び乗り込む

築けばあの電話がかかってきた病院

大きな病院だからか患者で賑わっている。

重い足取りで、カウンターに行き自分の名前を言う

直ぐに担当の方が来て、そのまま何も考えず、その人について行く

あんなにたくさんの人で賑わっていた場所から次第に人が少ない場所へと移動する。

「Aさん」

いきなり名前を呼ばれそちらに目を向けると目の前には一つの分厚いドア。

担当の方がゆっくりとドアを開けると台の上に横になっている白い布を被せられた人。

部屋の中に入り恐る恐る近ずく。

震える手で横になっている人の顔にかけられた布をめくる。

目に映りこんだのは紛れのない私の母で
最後に会った時の笑顔はない。

私はその場に崩れるようにしゃがみこむ。

訳も分からないまま両目から涙がつたう。

しばらくすると涙が出なくなってくる。

それを合図に警察らしき人が入ってくる。

警察=P「」 ←ポリスのポです。

P「Aさんですか？」

『は、い』

P「少しお話いいかな？」

警察の方のお話を聞くと母は何らかの闇組織に巻き込まれて死んだかもしれない。というものだった。

酷い。そんなのあんまりだ。
なぜ、お母さんが死なないといけなかったの？
なぜ、お母さんだったの？

お母さんが死んでから二ヶ月がたった。

未だになんの証拠もでてなくて、そろそろ捜査が取りやめになるらしい。

そんなの許せない。
なんの罪もない母を亡きものにし、今ものうのうと生きているかもしれない奴らに罰をあたえないと。

でもどうやって...？

そんな時ふと思い出したのはスンチョルさんの話だ。

スンチョルさんの仕事場も確か闇組織だったよね…

なら、きっと何らかの情報が得られるかもしれない。

そう思い私は二ヶ月ぶりに韓国へ向かうことにした。

お母さん...待っててね。