全てが僕たちの宝物 (ページ49)

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49 これなに？ページ49

少ししてお母さんと来た斗亜と同い年くらいの子がブランコの前に来た

辰哉「ブランコ乗りたい？」

子「うん」

辰哉「風雅ー次乗りたい子がいるから終わりにしよっか」

ﾑｩ

辰哉「順番だからね
どうぞするよ」

ブランコから立ち上がる

辰哉「どうぞ」

子「ねえねえこれなに？」

母「こらそんなこと聞かないの
ごめんなさいね」

辰哉「いえいえ大丈夫ですよ
これはねこの子がすーはー息をするのに大事なものなんだ」

子「へーこれは？」

辰哉「これはごはんを食べるのを助けてくれるものなんだ」

子「ふーん
すごいね！」

辰哉「でしょ！
聞いてくれてありがとう」

母「すみませんでした」

辰哉「いやいや
こうして聞いてくれた方が嬉しいので」

子「ままおしてー」

母「はーい
失礼します」

辰哉「はい」

大人は子どもに見ちゃダメ聞いちゃダメって言うけど
俺は子どもの知りたいって気持ちを無くすのはもったいないなと思う

子どもは気になったものを素直に何？って聞いてくる

風雅が保育園に入ったばかりの頃もそうだった

知ってもらうことが大事だと思ってそのひとつひとつの問いにできるだけ分かりやすいように答えていった

そうしたらお友だちはこれは風雅くんの大切なものなんだって分かってくれて、痰がゴロゴロしてたら看護師さんに教えてくれたり、出来なかったことが出来るようになったら一緒に喜んでくれたりしてるんだ