＊ ページ46
:
「っ、」
初めての感覚。
いつもあたしは組み敷かれてるのに、
今日は手首だって自由だ。
座っている彼の上にいるのは初めて。
日常で座ることはあるけれど、
こんなに耐えがたいのは初めてだ。
姿勢を保つことに精一杯で、
思わず彼の首元に腕が伸びて。
「ん、っふ」
「しんどい？」
唇を噛んで我慢するのも精一杯。
しんどい？なんて、
そんな楽しそうな顔で言われても。
「っ、ん」
耳元を両手で掴まれて、
噛まれるようなそれを繰り返す。
さっきまで噛んで我慢していた唇は
だらしなく声を出していく。
「ま、って」
「待たない」
容赦なく与えられる快感に、
身体は本当にいうことをきいてくれなくて。
だってもう力入んない。
声さえ出せなくなって、
仕方なく首を横に振って訴えると。
「A」
それがまるで合図みたいに、
いつもみたいに組み敷かれた。
クリスマスだから、と間接照明じゃなくて
今日はお気に入りのキャンドルをいくつか点けた。
シルエットだけが分かる薄暗い部屋の中。
響く自分の声に耳を塞ぎたい気持ちと、
彼が好きだと痛いくらい思う気持ちと。
それが高ぶらせていく雰囲気に呑まれそうになる。
「っふ、ん、……っ、」
「限界？」
力なく頷く。
ふっ、と笑った彼は
あっという間にそこへ持っていく。
「出しすぎ」
「っ、だって」
「かわいいな」
またやってしまった、と泣きだしそうな
あたしを見て頭を撫でた。
それにつられて閉じていく瞼。
………………プレゼント、渡してない。
彼の手のひらは、魔法みたい。
睡魔に勝てそうにないから、
プレゼントは明日渡そう。
…………………………。
「おやすみ」
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2261人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズjr」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
名無し11680号(プロフ) - とてもステキな作品だと思います。心があたたまるというか、読んでいて幸せな気持ちにさせてもらっています。ありがとうございます。 (2018年1月3日 22時) (
レス) id: e2fc730e9b (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - ゆずさん» コメントありがとうございました！お久しぶりですね！（笑）もっともっと素敵な作品を目指して頑張ります！浮所くんですね！参考にさせていただきます！ (2017年12月5日 12時) (レス) id: 4fc9212b9b (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - 名無し11680号さん» コメントありがとうございました！めちゃめちゃ嬉しいです！リアルさは意識していた部分でもあるのでそう言っていただけるととても励みになります（笑）永瀬くんですね！参考にさせていただきます！ (2017年12月5日 12時) (レス) id: 4fc9212b9b (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - おひさしぶりです、、！Rさんの小説はいつもきゅんと切なさがまざっていて、感情の動きもじーんってくるくらい私の中に入ってくる素敵なものだと思っています！これからもぜひゆっくり頑張ってください！個人的に浮所飛貴くんの小説も見てみたいです！ (2017年12月5日 0時) (レス) id: 53f7abf0d6 (このIDを非表示/違反報告)
名無し11680号(プロフ) - 廉くんで書いてほしいです！毎日更新楽しみにしてます。通知が来るたびにすごく嬉しい気持ちになります。会話の内容などとてもリアルで読んでいてとても引き込まれます。すっかりファンになっちゃいました笑これからも楽しみにしてます！ (2017年12月4日 22時) (レス) id: e2fc730e9b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：漣 | 作成日時：2017年11月23日 23時
