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午後８時半過ぎ。
彼が予約してくれていたお店を出た。
美味しかった、とお腹をさする。
「食べすぎた」
「俺の半分しか食べてないやん」
「それはあれじゃん。胃袋の違いじゃん」
「意味分からん」
「でも美味しかった。ありがとう」
そう言うと、満足気に笑って手を繋ぐ。
ただ、純粋に。
キラキラと輝いている並木道を歩きながら、
また来年も同じ景色を見ていたいと願った。
変わっていくその姿を隣で見ていたい。
変わっていくあたしを隣で見ていてほしい。
無数のライトに反射して輝いている彼の瞳。
鼻筋の通った綺麗な横顔に揺れるピアス。
「紫耀」
「ん？」
永遠はない、とみんな知ってる。
「………………なんでもない」
ずっとこうだったら、いいね。
だけど、そう願ってしまうほど
この時間が愛おしいと思ってしまう。
「A」
「ん？」
「ずっと、こうやったらええな」
まるで分かってるよ、と言うように彼は言った。
幸せ。
伝わればいいと
ぎゅっと手を強く握った。
何が幸せだと思う？
あたしは、
紫耀が同じことを思ってることが幸せだと思うよ。
明日が、来年が、未来が。
どうなるかなんて分かんないから。
知ってる？
時間って残酷なんだよ。
美化した過去も、憎んだ過去も。
全部抱きしめられたなら、全部捨てられたなら。
あたしは、誰になるんだろう。
.
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名無し11680号(プロフ) - とてもステキな作品だと思います。心があたたまるというか、読んでいて幸せな気持ちにさせてもらっています。ありがとうございます。 (2018年1月3日 22時) (
レス) id: e2fc730e9b (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - ゆずさん» コメントありがとうございました！お久しぶりですね！（笑）もっともっと素敵な作品を目指して頑張ります！浮所くんですね！参考にさせていただきます！ (2017年12月5日 12時) (レス) id: 4fc9212b9b (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - 名無し11680号さん» コメントありがとうございました！めちゃめちゃ嬉しいです！リアルさは意識していた部分でもあるのでそう言っていただけるととても励みになります（笑）永瀬くんですね！参考にさせていただきます！ (2017年12月5日 12時) (レス) id: 4fc9212b9b (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - おひさしぶりです、、！Rさんの小説はいつもきゅんと切なさがまざっていて、感情の動きもじーんってくるくらい私の中に入ってくる素敵なものだと思っています！これからもぜひゆっくり頑張ってください！個人的に浮所飛貴くんの小説も見てみたいです！ (2017年12月5日 0時) (レス) id: 53f7abf0d6 (このIDを非表示/違反報告)
名無し11680号(プロフ) - 廉くんで書いてほしいです！毎日更新楽しみにしてます。通知が来るたびにすごく嬉しい気持ちになります。会話の内容などとてもリアルで読んでいてとても引き込まれます。すっかりファンになっちゃいました笑これからも楽しみにしてます！ (2017年12月4日 22時) (レス) id: e2fc730e9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：漣 | 作成日時：2017年11月23日 23時
