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Aとこんな風に向き合ったのは初めてだった。
紫耀はいつもこうやってAを見てるんだ。
「顕嵐のこと、教えて」
「俺のこと?」
「…………この前ね、ひとりで考えてたの。顕嵐に一緒にはいられないって言われた日。顕嵐ってどんな人なんだろうって。あたし、優しい顕嵐しか知らないの。それがなんていうか、寂しかったんだよね」
頬杖をついて
目線だけを下げながら話すA。
「こんなに素敵な人なのに、それしか知らないの。あ、顕嵐が良かったらでいいんだけどね?顕嵐のこと教えてほしいんだよ」
「…………A」
「それに、紫耀のことまだ許し切れてないんじゃないかなって。あんな言葉、誰だって傷付くよ。ましてや紫耀からなんて。…………本当にごめんなさい」
手を膝の上に戻して頭を下げたAは、
きっと本心でそう言ってるんだろうと思った。
「もういいよ。おかげで気付けたこともあるし」
気付けたというより、見つけた。
「ずっと、紫耀が羨ましかったんだよね。あの自由さっていうか、気まぐれっていうか。あんな風に自由に生きてみたかったんだ」
ただ思うように生きてみたかった。
「別に縛られてるものなんて無かったんだけどね。でも何か足りなかった。その何かは分かんないけど、紫耀にはあって俺にはないの。一緒にいると自分も紫耀みたいに生きれるんじゃないかって」
Aが初めて紫耀に会ったときに
感じたような衝撃を俺も感じてたんだよ。
「A、絶対に紫耀の手を離さないで」
好きはもう言えないから。
せめてAにだけは、幸せになってほしい。
って、お人好しすぎるのかな。
でも、本当だよ。
A、幸せになって。
……………………………大好きだから。
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名無し11680号(プロフ) - とてもステキな作品だと思います。心があたたまるというか、読んでいて幸せな気持ちにさせてもらっています。ありがとうございます。 (2018年1月3日 22時) (レス) id: e2fc730e9b (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - ゆずさん» コメントありがとうございました!お久しぶりですね!(笑)もっともっと素敵な作品を目指して頑張ります!浮所くんですね!参考にさせていただきます! (2017年12月5日 12時) (レス) id: 4fc9212b9b (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - 名無し11680号さん» コメントありがとうございました!めちゃめちゃ嬉しいです!リアルさは意識していた部分でもあるのでそう言っていただけるととても励みになります(笑)永瀬くんですね!参考にさせていただきます! (2017年12月5日 12時) (レス) id: 4fc9212b9b (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - おひさしぶりです、、!Rさんの小説はいつもきゅんと切なさがまざっていて、感情の動きもじーんってくるくらい私の中に入ってくる素敵なものだと思っています!これからもぜひゆっくり頑張ってください!個人的に浮所飛貴くんの小説も見てみたいです! (2017年12月5日 0時) (レス) id: 53f7abf0d6 (このIDを非表示/違反報告)
名無し11680号(プロフ) - 廉くんで書いてほしいです!毎日更新楽しみにしてます。通知が来るたびにすごく嬉しい気持ちになります。会話の内容などとてもリアルで読んでいてとても引き込まれます。すっかりファンになっちゃいました笑これからも楽しみにしてます! (2017年12月4日 22時) (レス) id: e2fc730e9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:漣 | 作成日時:2017年11月23日 23時