十三章 出勤2 ページ14
「朝食ぐらい私たちが買って来ますから、隊長はどうぞお仕事なさってください。」
「厭だ!」
私は厭々と頭を振りながら、叫ぶ。
「厭だじゃありませんよ!隊長がなされないといけない仕事は山程あるんです!ほら、机の上を見てくださいよ!其れに昨日、ノルマ終わらせずに帰ったでしょう?其の分今日にも回って来てるんですよ!?ほら、仕事!」
「隊長がしなくちゃいけないなら、私隊長辞める!幹部になる!」
「無茶云わないで下さい!」
部下の一人が悲鳴に近い声を上げた。
「其れに、私ちゃんと仕事したし!ちゃんとノルマ半分終わらせてから帰ったもん!」
「其れを終わらせていないと云うのですよ!」
ギャーギャー騒ぎながら、私は机へと引き摺られて行く。
クソッ!広津さんがいなかったら誤魔化しきれると思ったのに!
机まで着くと、私は椅子に無理やり座らされ、書類とペンを目の前に置かれた。
今直ぐ書類を鞄の中にある銃で撃ち抜きたい衝動に駆られる。
鞄の方を見ると、既に回収されてしまっていた。
「あのさ、私銃装備するの忘れてたんだよね。だから今……。」
「外で仕事の時に渡しますね。」
「…………あー、仕事のしすぎで頭が痛くなった時に直ぐに薬飲みたいから、鞄を……。」
「痛くなったら云って下さい。直ぐに水と一緒に渡します。」
「……。」
私は溜息を吐く。
駄目だ、此れ以上何云っても如何にもならない。
仕方なくペンを手に取った。
其の後、運ばれて来たクロワッサンと珈琲は、腹が立つくらい美味しかった。
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味の素 - 天才ですね、分かります (2018年11月22日 16時) (レス) id: dc2caa7110 (このIDを非表示/違反報告)
永魔堂(プロフ) - 黒崎メアさん» リクエスト有難うございます!少し書くのに時間がかかってしまうかもしれませんが、リクエスト、確かに承りました! (2018年11月7日 15時) (レス) id: cddf6c3e9e (このIDを非表示/違反報告)
黒崎メア(プロフ) - 恋愛系でも良いのなら、何時もと違うドSな太宰さんに壁ドンされ、顔を赤くする弥生が見たいです。 (2018年11月4日 18時) (レス) id: 970964fd31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:永魔堂 | 作成日時:2018年10月29日 18時