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探索と穴と同じ匂い ページ35

『あれ?…中は思ったよりも綺麗ですね』

先日の廃病院とは違って、今回の廃校は、とても廃れているとは思えないほどに綺麗でした。

「この廃校は、亡者が創り出した、奴のテリトリーだ。亡者の意のままに動くから、何が起こるか分からない。周囲を警戒しておけ」

『分かりました』

注意を怠って、危険な目に遭うのは前回体験済みです。同じ目には遭いませんよ…。


「さてと。どこから探そうか?」

「どこに現れるのかの情報は、無かったな。神出鬼没だと、資料には書いてあった」

『と、なると…虱潰しに探すしかありませんね』

めんどくさいですが、文句は言っていられません。私達は、地道に校舎を回っていくことにしました。







それから少し後のことです。
私達は、二階にある教室の一室を調べていました。

「差別があったクラスはここらしいから、一番怪しいと言えばここなんだけど…」

「見当たらないな」

特に何も無かったので、ここも駄目かと引き返そうとしたその時です。彼等の背後に、突然黒い塊が飛んできました。

『佐疫さん!斬島さん!後ろ!』

そう叫んだ私の言葉に、直ぐに後ろを振り返った二人。
反応速度の速い彼等は、武器を取り出して戦闘態勢に入り、その塊を迎撃していました。
私も手伝おうと外套に手を入れた・・・その時でした。


「ざ〜んねん。本命はこっちなの」


突如、背後の壁に穴が開き、女の子が現れて、私の腕を掴みました。

『きゃあ!?』

「しまった!」

「A!!?」


私の声に気づいた佐疫さんが、振り返って手を伸ばしましたが、彼の手が私に届く前に、私の体は穴の中に引きずりこまれて、その穴は閉じられてしまいました。


あぁ、またやってしまいました。







穴の中には、広い空間が広がっていて、その中央で、先ほどの女の子がクスクスと笑っていました。

しかし、その女の子の姿が異様で、上半身は普通の人間ですが、下半身は、大きな木が生えているのですが、その幹に埋まっています。そしてその首には、木から延びた枝からぶら下がる縄が絡み付いていました。

「うふふ、捕まえたわ」

『…どうしてこの様なことを?』

「どうして?そうねぇ…。貴女から、私と同じ匂いがしたからかしら」

『匂い…?』

「ええ。私と同じ…
差別に遭った子の匂いが」

そう言って、ニヤリと笑う彼女。
…この亡者は、私と相性が悪そうですね。

差別と恐怖と爆発→←同情と不意打ちとあざとい?



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- マシュさん» コメントありがとうございます。佐疫くんファンがここにも…! hit数の節目に更新するので、どんどん読んで頂ければ、更新速度が上がりますよ。(催促) (2015年4月5日 13時) (レス) id: 6ac78f6ee2 (このIDを非表示/違反報告)
マシュ(プロフ) - とても面白かったです!私も佐疫さん好きなんですよ!更新お待ちしております♪ (2015年4月5日 12時) (レス) id: bfb0e46d45 (このIDを非表示/違反報告)
- charlotteさん» わぁ、本当ですね。興奮しながら打ってたんです…ご指摘ありがとうございます。直しておきますね。 (2015年4月4日 9時) (レス) id: 6ac78f6ee2 (このIDを非表示/違反報告)
charlotte(プロフ) - 照明が証明になってますよー (2015年4月4日 6時) (レス) id: 563efb1be8 (このIDを非表示/違反報告)
薔薇イローズ(プロフ) - 鈴さん» ええっと、ま、まずそれを見てほしいっす! (2015年4月3日 21時) (レス) id: cf514ca94f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2015年3月30日 21時

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