お休みと手料理と賑やかな朝 ページ31
「あれ？誰もいない」
『おばちゃんも居ませんね』
食堂には、誰も居ませんでした。
獄卒の皆さんがいないのは、まぁいいとして、食堂のおばちゃんがいないのは、どういうことでしょうか？
「あー…今日、おばさん休みなのかな」
『お休み…ですか？』
佐疫さんは、お手伝いさんにもそれぞれ休みがあって、どうやら今日がその日のようだと説明してくれました。
さぁ、どうしましょう。
恥ずかしながら、私は女子ですが料理ができません。野菜の皮むきさえもできない人です。
「仕方ないな。俺が作るよ。この前約束もしたしね」
彼が作ってくれるようです。助かりました。
「すぐ作るから、待ってて」
そう言って、彼はキッチンへと入って行きました。
三十分程経ったでしょうか。佐疫さんが、できたての料理を持って現れました。
私の前に、彼の手料理が置かれます。
『わぁ、美味しそうです！』
私の前に置かれたのは、トーストの上にバニラアイスが乗せられ、金色の蜂蜜がキラキラと輝く…そう。ハニートーストです。飲み物は、フルーツジュースが出てきました。
朝から豪華で、甘いですが、気にしません。私は甘党です。
出されたナイフで一口サイズに切り、それを口に含むと、広がる蜂蜜の甘さと、バターの香り…。
『美味しい…美味しすぎです！』
きっと、私の顔は緩みきって、へにゃっとした顔になっています。
「ふふっ、Aの為にと、気合いを入れて作ったからね」
そう言って、佐疫さんも、自分の分を口に入れました。
「あ、今日はいい感じ」
自分でも納得のいくできだったようですね。
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二人で美味しいハニートーストを味わっていると、他の獄卒の皆さんもやって来ました。
「ほ？お前ら何食ってんのー？」
『佐疫さんが作ったハニートーストです』
「いいなー！佐疫ー、オレにも作ってー！」
「だーめ。A限定だよ」
「佐疫、俺にも駄目なのか」
「あ、斬島にならいいよ」
「何でオレは駄目で、斬島はいいんだよー！」
「親友と友人の違いさ」
「美味しそうだね、Aちゃん。おれも一口」
『あ、私の…』
「木舌？何勝手にAの食べてんの？」
「痛い痛い！ごめん、ごめんって佐疫！銃降ろしてよ〜」
『佐疫さん、私は別に気にしてませんから！』
「おい！朝から騒々しいぞ、貴様ら！」
「…そう言う谷裂が一番うるせーよな」
「何だと、平腹！？」
「うるせぇ…眠い…」
獄都の朝は、今日も賑やかです。
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鈴 - マシュさん» コメントありがとうございます。佐疫くんファンがここにも…！ hit数の節目に更新するので、どんどん読んで頂ければ、更新速度が上がりますよ。(催促) (2015年4月5日 13時) (
レス) id: 6ac78f6ee2 (このIDを非表示/違反報告)
マシュ(プロフ) - とても面白かったです!私も佐疫さん好きなんですよ!更新お待ちしております♪ (2015年4月5日 12時) (レス) id: bfb0e46d45 (このIDを非表示/違反報告)
鈴 - charlotteさん» わぁ、本当ですね。興奮しながら打ってたんです…ご指摘ありがとうございます。直しておきますね。 (2015年4月4日 9時) (レス) id: 6ac78f6ee2 (このIDを非表示/違反報告)
charlotte(プロフ) - 照明が証明になってますよー (2015年4月4日 6時) (レス) id: 563efb1be8 (このIDを非表示/違反報告)
薔薇イローズ(プロフ) - 鈴さん» ええっと、ま、まずそれを見てほしいっす！ (2015年4月3日 21時) (レス) id: cf514ca94f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鈴 | 作成日時：2015年3月30日 21時
